昨晩録画を観ていると、ある番組の中
で面白いものが紹介されていました。
”カガネル人形’というもの。
カガネルというお尻を出して排便を
している人形。
(caganer、「排便」の意味)
クリスマス伝統の人形であり、
300年の歴史を持つ由緒正しいお守り
という事。
スペインのカタルーニャ地方では
18世紀からの風習で、クリスマスの時期、
自宅に有名人や話題の人物を模した
カガネルを飾る。
キリスト降誕を再現した模型にこの人形を
隠し、招待客に探させるのが恒例行事と
なっているようです。
カガネルは、翌年の豊穣(ほうじょう)、
希望、繁栄の象徴とされるそうです。
キリスト教が広まる以前からある
さまざまな伝統行事は、キリスト教から
見れば異教の儀礼であり排斥されるべき
ものですが、その土地その土地で変容し
キリスト教に吸収される形で存続しています。
キリスト教側も絶対無比の存在というほど
ではなかった、ということでしょう。
キリストの生誕とされるクリスマスも、
それまでの習俗の勢いを弱めるために、
異教の伝統行事の時期にあわせて
設定されたという見方もあります。
「キリスト降誕を再現した模型にこの
人形を隠し」という部分の記述が意味
深ですが、要は、キリスト教によっても
消し去れなかった昔の伝統の残滓と
いうことでしょう。
クリスマスの時期に、それ以前に
行われていた行事は、正に
「豊穣(ほうじょう)」の神に感謝と祈りを
ささげるというものだったそうです。
地元のお土産屋さん?人形店?
には色々な有名な方を模した
カガネルがあるようです。
私的にちょっとショック?な
国内で売っているとこは調べる
かぎり今のところ1件も無し。
日本でもかなり人気が出そうな
予感がします。