エリス（136199 Eris）と火星のコンジャンクション～二つの約束を果たすために～
広報担当猫バニラ
今日は牡羊座27度で火星のアレスと小惑星エリスがぴったり重なり
兄と妹が共演を果たす日なんだにゃ！
(占い師)
軍神アレスと不和と争いの女神のコラボですから、
なんか荒れ模様の1日になりそうですね。
広報担当猫バニラ
台風も接近していてお天気も荒れ模様だにゃ！
(占い師)
前回お話をしたように火星は逆行中ですから、
火星の行動力・攻撃性は私たちの内面にある自我が抱える葛藤にフォーカスされていると思います。
エリスは巡行ですから、内側ではなく外の世界へエネルギーをもたらしています。
広報担当猫バニラ
エリスは牡羊座の24度を巡行しているから、
サビアンは「二重的約束」だにゃ
(占い師)
エリスは牡羊座とい私たちの自我をあらわすサインの性質から、
自我の呵責や葛藤に起因して不和や争いの種になりそうな問題を浮き彫りにしていきます。
神話でのエリスは女神ティティスとペレーウスの結婚式に招かれなかった腹いせとして
「最も美しい女神に」と記した黄金の林檎を宴の場に投げ入れ、
ヘラ、アテナ、アプロディーテという3女神の争いを引き起こします。
そして、パリスによる裁定（パリスの審判）を仰ぐことになり、トロイア戦争の遠因を作りました。
広報担当猫バニラ
バニラ的には女神ティティスとペレーウスがエリスを
結婚式に招待してあげなかったことがまず問題だと思うにゃ
仲間はずれ良くないにゃ！
(占い師)
そこは、神話ですから～
トロイや戦争のきっかけについてもうすこし細かく見ていきます。
広報担当猫バニラ
アレス兄ちゃん雄牛になってコンテスト優勝！！って
戦いの神アレスが雄牛でのコンテストって・・・
ギリシャ神話ってユニークだにゃ～
(占い師)
兄は雄牛に姿を変えて、妹は結婚式で仲間外れにされて
ゼウスの計画の駒として上手く使われている感じですよね～
広報担当猫バニラ
アレスもエリスも二人ともゼウスを信じ、
協力を惜しまない純粋な神様なんだろうにゃ～
金のリンゴが浮き彫りにした欲望と戦い
(占い師)
三女神はそれぞれが最も美しい装いを凝らしてパリスの前に立ちます。
ヘラは”自分を選べば世界を支配する力をパリスに与える”と、
アテナは”いかなる戦争にも勝利を得る力を与える”と、
アプロディーテは”最も美しい女を与える”とそれぞれ約束を行います。
最終的にパリスは富や権力よりも愛を選びます。
そしてアプロディーテの誘いによってスパルタ王メネラーオスの妃ヘレネーを奪い去ります。
パリスの妹トロイアの王女カッサンドラだけはこの事件が国を滅ぼすことになると予言しました。
しかし、彼女の予言はアポロンの呪いせいで聞き入れてもらえませんでした。
広報担当猫バニラ
パリスは若いし愛を選んだことは問題ないと思うけれどにゃ～
問題なのはアプロディーテは”最も美しい女を与える”という約束の実行法にゃ！
既婚者の奥さんを略奪するような手引きをするのはいかがなものか？とおもうにゃ
ぶっちゃけアプロディーテが略奪を勧めずに、
別の女性を紹介していたらトロイヤ戦争は回避できたんじゃないかにゃ？
それ王女カッサンドラの予言を聞き入れなかった事も問題だにゃ～
目に見えない約束と目に見える約束
(占い師)
女神アフロディーテは約束通りヘレネーの愛をパリスへあたえます。
そして肉体的な”ヘレネーを奪う許可”を与えてくれました、
しかしそのあとのことは自分で努力しなければならないという物なのですよ。
広報担当猫バニラ
精神的な愛の結びつきが約束を果たすことなのかにゃ？
実生活的にも最後まできっちり面倒を見て、
みんなが幸せに大団円を迎えるように導くことだと思っていたにゃ。
(占い師)
「約束」は物質社会的な約束と霊的な非物質世界における約束があります。
女神アフロディーテはヘレネーとパリスのこころをつなぎ愛を与えてくれました。
これは目に見えない非物質的な世界での約束の実行によるものです。
でも、物質社会的な制度や立場、しがらみなどは自分の力で乗り越えるしかないという事でしょう。
エリスの投げかけたリンゴは大きな災いをもたらしたかもしれません。
しかし、その背後にはゼウスという神の意図あり全ては計画によるものだったのです。
エリスは与えられた役割を演じ、ゼウスの駒の一つだと考えられます。
エリスの役割とは
広報担当猫バニラ
エリスの役割っていったいなんだにゃ？
(占い師)
エリスの役割は私たちが潜在的に持っている欲望やそれにまつわる葛藤、軋轢といった問題を明確化することです。
私たちが持っている、欲望を刺激して欲望と理性、欲望と自制心という激しい戦いを生み出すのがエリスだと考えてみるとよいでしょう。
現在トランシットではエリスが火星とコンジャンクションし、さらに山羊座の木星・土星・冥王星とスクエアになっています。
私たちの個人的な欲求が強くなり、それに対して社会的な圧力がかかって葛藤が生じやすい状況がしばらく継続するのではないかと思います。
しかし、パリス審判と同じく、獅子座の金星アプロディーテは今回も味方です。
牡羊座の火星・エリスと120度で協調関係になります。
金星がもたらしてくれる目に見えない”愛の約束”が私たちをサポートしてくれています。
現実的な問題については、傷害や壁を乗り越え願いを叶える努力が必要な時なのだと思います。