夢の中の《ぼっさ》 | まじょねこ日記

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魔女の大切な仲間の猫たちの日常をみてください

夜ののらさんご飯

あれからずっと、《ぼっさ》の好きなご飯を握りしめて暗い階段に座って待つ

静まり返った住宅地で時折、 「《ぼっさ》ー」 と名前を呼んだりして

 

長い時間が経って

帰ろうかと思うけれど、帰った後に現れるかも知れない、と思うと・・ もう少し居よう、って

 

 

振り向くとそこには草が生い茂っていて

《ぼっさ》はよくその中から現れたものだ

だからいつもそこは《ぼっさ》の体の大きさの草のトンネルになっていて

 

だけど、今は

トンネルがない・・

 

 

明日も早いからと

諦めて

何度も振り返りながら家路に就く

 

 

 

そんなある夜

夢をみた

 

それは先ほどの続きのようで

私は《ぼっさ》を待ち続けて階段に座っており

久しぶりに出た月を眺めていた

 

すると・・ 突然何かに足を押される

見ると《ぼっさ》が私の足におでこをくっつけていた

 

 

《ぼっさ》! 

《ぼっさ》!!

 

どうしてたの?!

元気でいたのね!

 

 

《ぼっさ》はさらにグイッとその体を私に押し付けた

いつものように力を込めて押し付けた

 

魔女は嬉しくて、嬉しくて、ほんとうに嬉しくて

そんな《ぼっさ》を抱え込むようにしてその体を、頭を撫でた

《ぼっさ》は最後に会った時より太っているように思えた

 

 

《ぼっさ》、さがしてたんだよ

 

まいにち、ここで まっていたんだよ

 

 

そういいながらお顔を覗き込もうとするのだけれど

だれど・・ 

《ぼっさ》は顔を叛けるようにして俯いてしまう

 

 

顔を

あげてくれないんだよ

 

《ぼっさ》を抱こうとしても顔を叛けて

だただたいつものようにおでこを私に体にぐいぐいと押し付けるばかりで

 

 

どうしても・・

どうしても  いやなのね

 

 

私は無理にお顔を見ることをやめた

《ぼっさ》が嫌がっているようからやめた

 

 

私は《ぼっさ》の体に腕を回し

《ぼっさ》と魔女は寄り添い続けた

 

なんでか・・ 

悲しかった

 

やっと

やっと、《ぼっさ》と逢えて嬉しいのに

嬉しくてたまらないはずなのに

すごく悲しい気持ちになった

 

 

目を覚まして

それが夢だと知って

私は眉間に皺を寄せて強く目を閉じた

 

どんなに強く目を閉じても

涙が溢れ出る

 

 

 

 

《ぼっさ》・・

 

 

あなたに逢いたいです

 

 

ずっとずっと、長い間

 

 

私を好きでいてくれて

 

 

ほんとうにありがとうございます

 

 

魔女もあなたが大好きです

 

 

《ぼっさ》に逢いたい