今日は冷たい雨
朝はまだ降り出してはいなかったものの、低い雲空を覆い、冷たい空気に包まれていました
そんな中でも《ぼっさ》は私を待っていてくれました
これまでのようにハウスではなく、路肩の枯れ草にうずくまって
もう一度置いたハウスは、使われていませんでした
そして《ぼっさ》は今日も食欲がありません
焼ササミを一本半何とか食べて、後は唇を震わせるばかり
寒さに震える《ぼっさ》を抱いて
「ごめんね、ひどいことをする にんげんがいて ほんとうに ごめんなさい」
と言いながら温めるしかなく・・
今日も《ぼっさ》は《せてぃ》の空家にいて、《せてぃ》に嫌がられておりました
《ぼっさ》のおうちのある家に行きなさい
何度もそう促しましたが、《ぼっさ》はそこを動きませんでした
・・・・・・・
１ヵ月半ほど前の夜
公園に突然見知らぬ白黒の長毛の大きな雄が現れ、公園組を驚かし、ざわつかせました
その時《くろす》が酷く怯えてしまい、公園奥に逃げました
それきり《くろす》はどんなに待っても戻って来ず
《くろす》と仲良しの《まつこ》はひとりぼっちで《くろす》の帰りを待ち続けました
１週間ほど待っていて、淋しくてたまらなくなった《まつこ》は《くろす》を捜しに公園奥に行ったきり
《まつこ》もまた帰って来ません
幼い頃から可愛がってきた《くろす》は姉妹の《しゃっぽ》とは別行動をするようになり、いつもひとりでした
その後、公園に流れてきた《まつこ》
《まつこ》は《くろす》に懐き、彼らはまるで姉妹のように仲睦まじく
以来片時も離れる事はありませんでした
《くろす》と《まつこ》
そうして何年も経ち
私はこの風景がこれからもずっと続くと思っていたのです
公園猫を愛する人たちが姿を消したふたりを心配し始め
彼らがいつも寝ている公園前のお宅の奥様は
庭にもう暫く彼らの姿がない、と心配して私を訪ねていらしゃいました
あんずママも彼らの姿がなくなったことを懸念していらしたので事情を話しました
公園猫の手伝いさんたちも同様で
そして私は近隣のボラさんにもこのことを伝え
みなが《くろす》と《まつこ》の姿を求めてあちこちに足を運んで探してくださっています
《まつこ》はきっと、《くろす》を見つけたと思います
ふたりの無事な姿が見たい
彼らに逢いたい
公園入口には《くろす》と《まつこ》の姿があるのが当たり前でした
それがいなくなるなんて・・
そこに立つと心配のあまり胸が痛みます
どうか無事でいてください
毎日そればかりを祈っています
・・・・・・
たまさんが保護した《ぐれこ》の子どもの《ぽんちゃん》
たまさん一家が可愛がってくれ、触れるようにもなったとのことで
３月２日に無事たまさんのお母様の家に引っ越しを致し、これからはそこで暮らすことになります
たまさん撮影
まだ子どもだし直ぐにお母様に懐きますね
可愛い《ぼんちゃん》、どうか健やかに、幸せに、暮らしてください
・・・・・
そんなたまさん宅の敷地に、新しい猫がやって来ました
私も見かけたことがない猫です
サビの若い子 たまさん撮影
その子が居座っているせいで《ぐれこ》がご飯を食べに来なくなったとのこと
そんな《ぐれこ》を心配をしていたところ
あんずママが小さくなった《ぐれこ》を見掛け、ついて来たのでご飯をあげたとのこと
《ぐれこ》がたまさんのところに来なくなった事情を告げると
あんずままはこれからは《ぐれこ》を探しながら歩いてみます、と仰ってくださった
《ぐれこ》、お腹が減ったらあの頃みたいに公園にいらっしゃい
魔女は待ってますし、あなたを捜しますからね
・・・・・
《にぃ》の命日にたまさんのご主人様が画像を送って下さいました
《にぃ》が公園近くのたまさん宅に出入りしている頃の写真
たまさんのご主人撮影
《こだくさん》がいるよ！！
１０年以上前の写真でしょうか
《にぃ》、変わんないねー
ご主人様、わざわざ探して送ってくださったのですね
ありがとうございます
《くろす》、《まつこ》、どこにいますか
公園はいつも通りです
お願いだから帰って来てください
《ぽんちゃん》、どうかお幸せにね
《ぐれこ》、小さくなってしまったって・・
公園に来ればご飯があるよ
待ってますからね
《ぼっさ》、冷たい雨ですね
あの家のハウスにいますか
こんな日は温まって寝てください
明日はご飯を食べてくれますように