魔女は憤怒の河を渉るわよ | まじょねこ日記

まじょねこ日記

魔女の大切な仲間の猫たちの日常をみてください

3月1日

のらさんご飯が少なくなった恐怖から

魔女はネットで最も消費の激しいのらさんご飯を半月分注文した

そのついでに、どうしても必要な画材が足りなくて、それらと仮縁を一枚注文し

さらにコンタクトレンズがなくなりかけていたのでそれを注文し (強度近視の魔女はコンタクトでないと視力を矯正できない)

そして固定資産税を支払ったら・・

3月分の生活費がなくなった

 

どうだ、見事だろう~

 

 

 

そんな憂鬱に拍車を掛けるような出来事が

 

昨日は猫知り合いに展覧会の案内状が欲しいと言われたので、車で公園近くまで行き、案内状を届けてからけもの道に向かった

 

けもの道軍団にご飯をあげている時、通り掛かった30代の男性に声を掛けられた

魔女は猫のことしか頭にないものだから、「みんな可愛いでしょう」 とか言ったのだけど

 

その男性は《ぼっさ》の住む階段奥を指さし、「ここは空き家ですか」、と聞いてきたので そうです と答えた

その時私は、この男は元おばあちゃんち跡に建てたに2棟の家を扱う業者だと察知した

男は私たちの横を通り、階段を上がってまわりの様子を見ている

 

それでも、その男は私に向かって 「猫も大変ですね」、と言ったんだ

 

私は《ぼっさ》に食事をさせ、焼ササミも食べさせ、いつものように顔を拭き、ブラッシングをして車に戻り家に帰った

 

それから暫くしてけもの道付近に住む知り合いから電話があり

新築の家のところに行ったら業者から 「公道で猫に餌をやるのがいて迷惑だ!」、と魔女のことを言われたという

 

それで彼女は 「ここの猫は地域猫なのだからどこでやろうが構わないはず」 と反論した

しかしあまりにしつこい業者に、知人は 「それなら役所に問い合わせなさいよ!」 と言ったという

 

先の若い男が魔女のことを上司にチクり、それで上司が文句を言ったのだが

なんで、若い男は最初にあった時に魔女に言わない

愛想いい顔だけして、後でチクるとか、大の男がやることかよ!

 

ばっかじゃねえの!

 

 

と思っていた今朝

けもの道でみんなにご飯をあげていたら、《ぼっさ》がやって来て魔女の背中におでこをくっつける

「ここが終わるまで待っててね」

そう《ぼっさ》に言い聞かせ、私はけもの道軍団にご飯をお代わりをよそい続けた

 

やっとみんなの食事が終わり、《ぼっさ》と一緒にいつもの場所に向かう

そこで私は唖然と立ち尽くす

 

《ぼっさ》のハウスがなくなっいて

予備に置いておいたできれば《おひとりさま》に入って欲しいハウスも無くなっていた

それらの土台にしていたブロックなども遠くに投げ捨てられ

雨除けだった笹は勝手に刈られていた

 

その場所は空き家の主の家に続く階段で

そこの空家とは隣同士だったおばあちゃんが猫のための使用許可を貰ってくれたのでハウスを置いたのだ

現に空家には《かーら》が住んでいる

 

 

魔女はとにかく《ぼっさ》にご飯を食べさせようといつものように階段を数段登った

いつもは付いて来る《ぼっさ》の足が、階段下で停まる

 

どうしたの、ごはんだよ

何度呼んでも《ぼっさ》はうなだれるばかりで来ようとはしない

 

仕方がないから《せてぃ》の空家で食事をさせるも・・ やはり下を向くばかりで食べない

いくつものパウチを開けて勧めてもまったく食べようとしない

 

 

一昨日の《ぼっさ》

やっとこんなにふくよかになったのに・・

 

 

 

近くで見ていた《おひとりさま》が言った

 

「こわいめに あったんだよ・・」

 

 

私はハッとした

昼間の殆どを《ぼっさ》はハウスで丸まって過ごす

 

それを、どんな形でか知らないがあの業者に追い出されたのかも知れない

挙句、お気に入りのハウスまで取り払われた

実際に見てはいないが、そんなところだ

 

《ぼっさ》がこんなに怯えているのだから恐ろしい思いをしたことは確かだ

 

 

結局《ぼっさ》には何とか焼ササミを1本食べさせ

この後ものらさんご飯で忙しい私は、ようこさんに電話をしてこの建売の業者の連絡先を探し出してもらいたい、と頼んだ

売り出し業者の問い合わせ先の看板もなかったので

 

それからふと反対側の別な空家の庭を見たら、そこに《ぼっさ》たちのハウスが投げ込まれているのに気づく

《せてぃ》閉じ込め事件から仲良くなった空家の主が丁度やって来たので、その旨を伝え、ハウスを回収させてもらう

 

なんなんだ、この業者は

これは窃盗だし、不法投棄だろう

 

 

ハウス1個は何とか元の場所に近くにおいた

残りの1個はを持っては公園ご飯に行けないので、帰りに持ち帰ろうと例の階段奥に置いていたら

上の豪邸の奥様が手を振って挨拶をされた

 

「聞いてよ!」 という魔女に 「どうしたんですか!」 と身を乗り出す奥様

 

それで状況を説明したら、この建築業者、奥様宅とも揉めたらしい

それで奥様が業者の個人の連絡先を教えてくださった

ようこさんもまた、会社を調べてくれて連絡をくれた

 

そんなこんなで遅くなってしまったので、何はともあれ公園に急ぐ

 

 

 

帰り道、道路の手前に、《ぼっさ》を気にかけて下さる方の家があるのを知っていて

玄関前にそこの奥様の姿が見えたので声を掛けさせていただいた

 

私、猫のためなら物怖じしないので

 

 

嫌な気がしたの

今朝、《ぼっさ》はけもの道で私を待っていてくれたけど

その様子はそれまでとはまったく違っていた

元気も食欲もない

 

笹薮から追い出された《ぼっさ》にとって、けもの道は恐ろしい場所になってしまったのではないかと

一応ハウスは戻してきたけれど

もう・・《ぼっさ》がそれを使う事はないと思う

 

それで確認しておきたかった

奥様に事情を話し、《ぼっさ》がこちらに戻ったら、彼のことをお願いできるかを

 

奥様は笑顔で承知して下さり、私を玄関横に案内して

「ここにあの子の寝床を作ってあるんです」 と見せてくださった

それは段ボールのハウスだったけど、ちゃんと囲いがしてあり、雨が当たらない場所におかれていた

 

魔女はやっと安心して段ボールハウスの入口を覗いたら・・

そこには《ぼっさ》がいた

 

《ぼっさ》がいることを知らなかった奥様は驚かれ

「久しぶりに使ってくれたー」 と笑顔で仰った

 

 

 

《ぼっさ》と魔女の場所だったのに・・

《ぼっさ》はもうここには立ち入りたくないって

 

 

お気に入りだった保護色安全地帯

この笹薮も昨日全部刈られてしまった

 

 

 

 

業者だが、電話に出ない

こうなったら内覧客が訪れるであろう今度の土日、直接対決を果たします