世にも奇妙な結婚記念日 Ⅰ | まじょねこ日記

まじょねこ日記

魔女の大切な仲間の猫たちの日常をみてください

昔からのブログの読者様で、、魔女の目がこうなる前はお互いブログを行き来していて

その方、給太郎さん、っていうんですけどね

 

 

初めてお会いしたのはもうだいぶ前の魔女展の時

給太郎さんのお宅は遠くて、東京のさらに向こうからわざわざ来てくださった

 

その時給太郎さんは丁寧に絵を観た後、猫たちへのお土産だけ置いて帰ろうとなさり

受付の者が気を利かせて彼を引き留め、魔女を呼んでくれた

 

初対面で誰だかわからず戸惑う私であったが

それが給太郎さんと知るや、腕を掴んで 「ダメ!! 帰っちゃダメ!」 とギャラリーのソファまで引っ張って行った覚えがある

 

給太郎さんは思った通りの方で楽しく話しが弾んだ 

そりゃ猫話なのだから当然弾みますよね

 

私は給太郎さんのブログの中で、それはさらりと書かれているのだが

奥様が給太郎さんと一緒に(心を込めて)←魔女にはわかる、猫たちのお世話をなさっていることに好感を持っていて

その後は毎回展覧会に奥様もいらしてくださり

また、何度もご夫婦で私が世話をする子たちの公園を訪ねていただき

いつの間にか私たちは親友となっていた

 

 

 

 

 

 

 

昨年12月の或る日

魔女がテラスにいると聞き覚えのある声がしたので見ると給太郎さんご夫妻の姿が見えた

 

公園まで来たからお土産だけ渡して帰ります・・ って

わざわざ遠路をここまで来て・・

 

なんで魔女に言わないの!

 

魔女さんは忙しいから、って

 

 

いつだってそんな風に余計な気を遣う人なのよ、給太郎さんって

 

 

で、その日、奥様が仰った

 

 

「今日はこの人の誕生日なんです」

 

 

はよ言わんかぃ!! 

 

 

「それで誕生日は何がしたい? って聞いたら公園に行きたい、っていうので行ってきました」

 

 

公園?!

わざわざ?

公園組に会いに?

誕生日だから?!

 

 

 

 

《オダギリくん》が辛かった時も

年寄りの《ちずのすけ》が甘えたがる時も

奥様はこの子たちを膝に乗せ、給太郎さんは身体を撫でてくれ、それに長い時間を費やしてくれた

 

 

 

 

 

だからどんなに間が空いても、《つんでれ》はご夫妻を覚えている

あの時、自分の大切な仲間を親身になって可愛がってくれたことを、《つんでれ》は決して忘れない

 

 

 

 

 

 

 

 

そうしてご夫妻は公園を訪れる度に逝ってしまった子たちのために杜に向かって掌を合わせて下さるのだ

 

 

 

《ちずのすけ》

 

 

《オダギリくん》

 

 

 

 

 

話しは戻るが

その誕生日の日

ちょっと躊躇気味に給太郎さんが仰った

 

 

私たち、来年2月29日は4年に一回しかやって来ない結婚記念日なんです

 

それで、その記念日をどう祝おうかとカミさんと話し合って

公園に来ることにしました

 

 

 

また公園かい!

結婚記念日を閑散とした公園で祝うとな!?

 

 

 

ふたりが一緒に休めるのが2月23日で

その日にお祝いをすることにしたので

公園でゆっくり過ごせるよう駅前にホテルも取りました

 

 

えええーーー!!

 

 

なので魔女さん

もしよろしければ23日の夜、公園組のご飯、ご一緒させていただいてよろしいでしょうか

 

よ、よろしいですが

 

ほんとうにそれでよろしいのか?!

 

 

 

もしできれば、その後夕食をご一緒していただけませんか?

 

いただけます・・

 

 

そうして今月23日のまったくそれらしくない結婚記念日のイベントが・・ 決まった

 

 

その後、給太郎さんに、そちらの街はよくわからないので、魔女さん夕食の店はどこかお勧めとかありますか、と訊ねられたが

 

魔女、長年この町に住んではいるが、記念日を祝うような気の利いた店をいっこも知らなくて

人に聞いたりしたけどどうもしっくりこず

 

給太郎さんに

ごめんなさい、私は大衆中華料理屋しか知りません、と言ったら

 

そうしましょう!

中華屋さんにしましょう!!

 

と賛成して下さり

これまたまったく記念日らしからぬ感じで食事処も決まった

 

 

つづく