夜の のらねこさんたち | まじょねこ日記

まじょねこ日記

魔女の大切な仲間の猫たちの日常をみてください

気づいたらゴールデンウイークなのですね

 

私、どこにも行きません

人混みが大の苦手なので、GWに出掛けたことがありません

 

時に静かに、時に賑やかに

まじょねこ、のらねこ量軍団と過ごします

 

 

夜ののらねこさんたち

これは金曜の夜

 

ここは車道沿いのとある場所

 

《かーら》の子どものお兄ちゃんの方と

工事中のけもの道が怖くなっちゃった《ぐれ》

 

 

このふたり、ほんとうに良く食べます

160gのミャウミャウ缶をひとり一缶ずつ食べ終わると

今度は同量のマグロ白身の缶詰をはやり一缶ずつ食べ

さらに、もっとくれ、と言います

 

 

こちら、妹ちゃんはそこまでガツガツ食べません

常にご飯は食器から持ち出し食べです

 

 

《かーら》もやって来ましたが食事はしません

・・どこかでご飯、貰ってきた?

 

みんな満腹になり、魔女は移動します

車通りを追って来る《ぐれ》を

道は危ないからと押しとどめ

 

《ぼっさ》のところに向かいます

 

暗がりの中、草むらから《ぼっさ》が鳴きながら出て来ました

 

 

そしてそのまま胸に顔を埋める《ぼっさ》

 

 

淋しかったのかな

ちょっと弱って来たのかな

 

いつも涎とおしっこの臭いをさせてる《ぼっさ》

お風呂に入れてやりたいな・・

ほんとそう思う

 

そうして涎と泥で固まった毛を取り

口のまわりの塊も取り

胸に固まった毛も取り

おしっこがついちゃったお尻の毛もウェットティッシュでそっと拭く

 

お口が痛くて毛繕いが出来ないんだもの

可哀想で仕方がない

 

 

《ぼっさ》、大好きだよ

 

 

これまでも、これからも、ずっと仲良しだからね!

 

 

魔女 「そろそろ いくね」

 

ぼっさ 「・・おれ」

 

魔女 「どうした?」

 

 

ぼっさ 「もっと だっこ しててほしい」

 

魔女 「わかった いらっしゃい」

 

 

帰り道にはなじみの猫たちがいて

甘えんぼうの《Cちゃん》が魔女に抱かさろうとして飛び跳ねた

 

《ぼっさ》の臭いが・・ 強烈過ぎて

 

続いてやって来た《Dちゃん》もくっ付こうとして飛び上がった

 

そんなに臭いか・・

 

そして最後に会った《ひとり好きの仔猫ちゃん》も飛び上がった

強烈な《ぼっさ》臭に放心状態

 

 

 

そして昨日の夜20時

前日同様《かーら》の子どもたちや《ぐれ》

そして《ぼっさ》に《こつぶちゃん》という猫たちにご飯をあげ

またしても甘えん坊の《ぼっさ》を膝に乗せて時を過ごし

 

一旦家に帰って今度は23時に家を出る

 

 

住宅街の一角で、ひとりで懸命にのらさんのお世話をしていらしたかなり高齢のお爺さん

家の内外に7,8名ほどの猫さんがいたのだが

 

施設に入られたのかどうか・・ そこのところはよくわからないが

その家が空家になってしまった

 

そこにいたのらさんたち

突然お爺ちゃんが居なくなり、ご飯も貰えなくなり

散ってしまったことをその後聞いた

 

そのお爺さんの家がある辺りを歩いてみると

数名の猫さんに出会った

 

この子たちはお爺さんちにいた子たちに違いない

それで、今はそちら方面のご飯やりさんと交代でご飯をあげている

 

その帰り道

けもの道からいなくなった子がひとりいて

 

それは猫捨てオヤジんち周辺組のひとりで小柄な白黒の女の子で名前は《ゾロ》

けもの道の宅地造成工事が始まってから姿を見せなくなり

毎日心配をして探していた

 

 

この左から2人目が《ゾロちゃん》

 

 

その殆どが《おひとりさま》の子どもたちで占められるけもの道

ただこの子だけは父親が違う

 

《ゾロ》はそれを気にしていた節はあった

が、姿を消した最大の原因は重機による工事だ

 

どこかでご飯をもらっていればいいけれど

ひもじい思いをしているんじゃないか

ひとり心細思いをしているのではないか

毎日そんなことを考えていて

 

そうして昨夜も

頭の中にけもの道からの経路を考えながら《ゾロ》を探して

わざとサンダルの音を立てて歩きまわっていたら

 

いきなり大声で鳴く猫の声が聞こえてきて

振り向くと竹藪から一人の猫がこちらに向かって走って来た

《ゾロ》だ・・

 

私の足音を聴きつけてくれた

 

その時車が走ってきて

《ゾロ》は急いで近くの車の下に潜り込んだ

 

 

《ゾロちゃん》

 

 

ゾロ 「まじょ・・」

 

魔女 「《ゾロ》、しんぱいしたよ あいたかった」

 

ゾロ 「・・」

 

魔女 「けものみちに もどってきてほしい」

 

ゾロ 「あしょこは こわいだから・・」

 

魔女 「そう・・ なら ここに ごはんを もってくるから いつも このくらいの じかんに まっててね」

 

ゾロ 「うん、わかった まじょ ありがと」

 

 

魔女は《ソロ》にありったけのご飯を食べさせ

お腹を空かせていた《ゾロ》はそれをガツガツと食べた

 

猫にとって

安定した暮らしなんてそうそうない

今日と同じ明日が来る保証なんてどこにもない

そうして環境の変化は突然やって来る

 

《ゾロ》、元気でいるんだよ

 

 

帰り道では

案の定《おひとりさま》がついて来た

 

夜中で人がいないから、どこまでもついて来る

途中で強く制した

 

それで《おひとりさま》の姿が見えなくなり、魔女は家路を急いだ

 

家に着くと《あの子ちゃん》が待っていて

窓越しにお話をしていると、《あの子ちゃん》が急に走り去ってしまった

 

なんだよ・・

と思っていると

 

目の前に大きな白黒猫が現れ、魔女に向かって嬉しそうに鳴き続ける

大きな口を開けて、その顔は明らかに笑っていた

 

一瞬誰だかわからず

然して相手は私をよく知っているようで家の中にまで入って来ようとする

 

目の前に突き付けられた顔を見て・・

 

《おひとりさま》かい!!

 

 

こっそり魔女家まで付いて来たのだ

玄関が閉まり、魔女が家の中に消えて

どうしよう・・ と思っているところに魔女の声が聞こえたものだからここまでやってきたのだ

 

《おひとりさま》を連れてけもの道まで送り帰す

《おひとりさま》は嬉しそうに並んで歩き

 

じゃあね、と手を振る魔女に再びついて来ようとして叱られた

 

家に戻って名前を呼んだら《あの子ちゃん》がやって来た

 

 

あの子ちゃん 「さっきの だれ?!」

 

魔女 「あのこは よそものだけど まじょの ともだちだから しんぱいないよ」

 

あの子ちゃん 「また くる?」

 

魔女 「もう こないように いっておいた」

 

 

あのこちゃん 「よかったー!」