まじょねこ日記 ~ 落下女の自慢話 ~ | まじょねこ日記

まじょねこ日記

魔女の大切な仲間の猫たちの日常をみてください

昨日はのらさんご飯を早めに終わらせ、咲耶に会いに行きました

小学校入学の咲耶に春休みに行くと約束したのに行けず

給食が始まる前の午前下校が昨日までだったのでね

 

咲耶は魔女が大好きで

お別れの時間までずっとくっつきっ放しで

死ぬまでじゃない、死んでからもずっとずっと大好きだよ、と言ってくれます

こんなに人に好かれたのは、私 初めてかも知れませぬ

 

で、夕刻にお暇したのですが

最寄りの駅に着いて電車に乗る直前

家族ちぃ宅にスマホを忘れたことに気づき

慌てて家族ちぃの家近くまで戻って行ったら

家族ちぃと咲耶が魔女の携帯を持って出て来たところでございました

 

相変わらず、やるよね、魔女

 

それで帰宅が遅れ、ブログも書けずでありましたの

 

 

さて、一昨夜のことでございます

どうもね・・ 《ビキニ》が部屋にいる気がしないのです

何時もならコタツの中で魔女の足を抱えて寝る《ビキニ》 (《チャンドラ》が籠っているのでいまだコタツを片付けられない魔女家です)

 

とにかく足が抱えられてないのですよ

だけど魔女は眠気が先だって、そのまま寝落ちを致してしまいました

 

そして翌朝

家中を探しまわりましたがやはり《ビキニ》はどこにもおりません

 

外に出られる筈はなく

唯一考えられるのは仏間の窓を開け放っていたこと

しかしそこは2階だし・・

夜になって閉めたし

 

そういえば・・

朝起きると真っ先に飛んできて甘える《たぬたぬ》がやって来ません

 

これもおかしいぞ と、《たぬたぬ》を探すと

仏間の隅っこでうずくまっています

 

何かおかしい・・

 

魔女 「ねえ、《たぬたぬ》」

 

 

あ、寝た振りした・・  

ますます怪しい

 

魔女 「《たぬたぬ》、起きて!」

 

 

たぬたぬ 「なに・・」

 

魔女 「《ビキニ》、知らない?」

 

 

たぬたぬ 「知らない! 知らない!!」

 

 

たぬたぬ  チラッ・・ チラ・・

 

魔女 「知ってるね」

 

たぬたぬ 「・・」

 

魔女 「知ってることを話しなさい」

 

 

たぬたぬ 「ぼくの・・ せいなんだ」

 

魔女 「どういうこと?」

 

たぬたぬ 「一回寝た前の時、《ビキニ》がそこの窓からお外見てて・・」

 

魔女 「それで?」

 

たぬたぬ 「僕が《ビキニ》の横に飛び乗ってふざけた  そしたら・・」

 

魔女 「・・」

 

たぬたぬ 「《ビキニ》が落ちた」

 

魔女 「ええーー!!」

 

たぬたぬ 「ごめんなさいあせるあせる

 

 

78 「それって窓を開けっぱなしにした魔女がいけないんじゃない?」

 

 

たぬたぬ 「え? まじょのせいなの?」

 

魔女 「・・」

 

たぬたぬ 「なんだよ、またしてもまじょかよ! 謝って損した」

 

 

外に飛び出す魔女

窓の下はタイルです

2階から落ちた《ビキニ》が怪我を負っていたら

様子次第では病院に連れて行かねばなりません

 

そうなると咲耶のとこなんて行けないじゃないか!!

 

玄関を飛び出して《ビキニ》の名を呼ぶ魔女

 

物置方面から、《ビキニ》は鳴きながらやって来ました

 

その姿は・・

まるで元気そのもの

一晩外にいたというのに、憔悴の欠片もございません

 

《ビキニ》を抱えて家に入れます

 

《ビキニ》の元気な姿を見た《たぬたぬ》が

それまでとは打って変わって陽気になり

テーブルに乗って猫踊りを始めました

 

男子って なんでこうなんだ・・

 

一方《ビキニ》は

軍団のみんなに臭いを嗅ぎまわられるのを嫌がり

そこにあった袋に入り込み、そこで自慢話を始めるのです

 

 

ビキニ 「みんな聞いて、外ってすごいわよ~」

 

じゃじゃ丸 「どんなにしゅごいの?」

 

ビキニ 「うちには夜中にいろんな子たちがやって来るのよ!」

 

ちゃちゃ丸 「いろんな子たち?」

 

ビキニ 「そうよ、猫もいれば、違うのもいれば、違うのもいるの」

 

じゃじゃ丸 「ちがうのも ちがうのも いっぱいいるの?!」

 

ビキニ 「そう! 私、見たんだから」

 

ちゃちゃ丸 「それで、引っかかれなかったの?!」

 

ビキニ 「私はお坊ちゃまのあんたと違うの、これでもお外にいる時は母さんにいろいろ教わったんだからね!」

 

ちゃちゃ丸 「そうなの?」

 

ビキニ 「だから相手に見つからないようにそおっと見てたのよ」

 

ちゃちゃ丸 「そおっと?」

 

ビキニ 「当たり前でしょ! 私はあんたみたいにどこの誰だかわからない相手に こんばんは~ とかにこやかに近づいて引っ掻かれたたりしやしないわよ」

 

ちゃちゃ丸 「・・」

 

 

それから《ビキニ》は袋から出てテーブルに飛び乗り、何やら話の続きをしておりましたが

魔女はのらさんご飯の支度に余念がなく

 

 

ビキニ 「と、いうわけよ」

 

じゃじゃ丸 「ぼくも どこのだれだかわならない子たちを見たい」

 

魔女 「見なくてよろしい」

 

 

ちゃちゃ丸 「ぼくは もう二度と見たくない」

 

魔女 「それでよろしい」