公園物語  ~ 《もりだくさん》のこと ~ | まじょねこ日記

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魔女の大切な仲間の猫たちの日常をみてください

今朝、雨のけもの道に差し掛かると

こんな子がおりました

 

 

《しーちゃん》

屋根付きだから濡れないのね

 

 

昨日は2台の重機が上の道に停められたトラックに土を積み込んでいて、けもの道軍団は怖がって姿を見せず

お腹が減っていたのでしょうね

雨で工事が中止らしく、みな鳴きながら駆け寄って来ました

 

あまりにお腹が減っていたとみえ

魔女が食器を並べてお弁当を注ぎ分けるのも待てず、顔を突っ込んできます

それで普段は触れない子たちも触り放題でした

 

 

そして公園

雨の中、みんなが出迎えてくれます

その中には老猫の《もりだくさん》もおります

 

 

食事は中盤に差し掛かり

ベンチの上や魔女の足元にはまだまだお代わりを要求する公園組が鳴いています

 

それまで あれも嫌。これも嫌。と我儘ばかり言っていた《ぶす》

そろそろ食べとかなきゃと

パウチや缶詰があと半分になったのを横目に、やっと食事を始めました

 

ぶす 「まじょ おれ この かたいとこ のこすから」

 

 

魔女 「なにがほしいの・・」

 

ぶす 「《もり》や《つん》みたいの」

 

魔女 「あなたは こうないえん じゃないんだから なんでも たべられる はずでしょ」

 

ぶす 「・・」 

 

 

どしゃぶりの公園

公園組と魔女はベンチの上でぎゅうぎゅうとくっつきます

 

けど・・

濡れるのが好きなのか平気なのか

 

ざんざんの雨に打たれながら普通にしてる子もいます 

《ジリ》です

 

 

このところずっと心が晴れないのは

弱ってきた《もりだくさん》のこと

 

近隣の人などに色々聞いたところ

《もりだくさん》は2008年には立派な成猫で公園横の側溝の中で暮らしていた、という情報を得ました

 

15歳くらいだと思っていた《もりだくさん》は、実は17~18歳ほどだったのです

 

寒い冬を耐えて越してはくれたものの

このところ食事量が減っていて

ずっと食べ続けて来た大好きなご飯が店頭から消えてしまい

ほとほと困っていたらボラ仲間のゆみこさんが遠くの店でそれを見つけて買って来てくれたけど

もうそれもとっくになくなって

 

魔女は似たようなものを探してホームセンターやドラッグストアを片っぱしから歩き回り

やっとそれらしきものを見つけて与えてみましたが、積極的には食べてくれません

 

口内炎だから食べる物が限られていて・・

手を変え、品を変え・・

毎日が必死です

 

薬を混ぜると絶対に食べないので、痛みを緩和してやることも出来ません

 

涎を垂らし

踵の毛はなくなって、赤い皮膚が剥き出しになっています

痩せてゆく《もりだくさん》

 

 

先週の写真です

 

もりだくさん 「・・」

 

魔女 「たべないの? それおいしいよ」

 

もりだくさん 「おいしいけど・・ たべにくい」

 

魔女 「やはり たべにくいのね・・」

 

もりだくさん 「くちに くっついて うえ~ なる」

 

高栄養のものを与えたくて病院でa/d缶を買って来たのですが

口内炎の子はペーストのものは食べにくいですね・・

 

 

 

 

毎日毎日《もりだくさん》のことを考え続けて

 

この子が辛くて、痛くてどうしようもなくなったら

私が引き取ろうと考えました

 

18年程もこの公園で暮らして来て、ここのことなら誰よりも知っているし

《もりだくさん》にとって公園がどこよりも落ち着く場所であることは分かっていますが

やはり症状が悪化したならば放ってはおけません

 

 

そうして公園で《もりだくさん》のようすを見続ける日々の中で

この子の幸せはどこにあるのだろうということを考え始め

少しでもストレスの少ない生活を送ってもらうには・・

 

魔女は悩みに悩んであるボラさんに連絡をしました

 

その人は《もりだくさん》が以前に産んだ子を引き取ってくれて、《もりだくさん》のことも知っている人です

《もりだくさん》の状態を話し、相談をしたら

どうにもならなくなったら引き取ってくれるとの返事をいただきました

 

もし《もりだくさん》が保護されるとしても

自分が産んだ娘と一緒なら少しでも安心できるのではないかと思うのです

 

 

 

《もりだくさん》、どうかな・・

 

 

 

ふっくらしていた頃

《ちずのすけ》と一緒の《もりだくさん》

 

 

 

帰り道

 

雨の中でもなんのその

毎日律儀にけもの道のてっぺんまで魔女を送ってくれる《おひとりさま》