まじょねこ軍団 ~ 家族 ~ | まじょねこ日記

まじょねこ日記

魔女の大切な仲間の猫たちの日常をみてください

 

 

まじょねこ軍団にとって、《凜》はちょっと怖い存在だった

 

特に《78》にとっては尚更で

《凜》は《78》がやって来た当初

たぶん先住猫である《凜》に威嚇されて唸ってしまったんだと思う

 

それからというもの、《凜》は《78》をよく虐めた

《78》も反撃したりしていたが

この諍いは相手が怪我をするほどのことではなかった

 

それでも《78》にとって《凜》は恐ろしい存在で

《凜》が傍を通るだけでも襲われることを懸念し、《78》は鼻に皺を寄せて唸るのだった

それがさらに《凜》の反感を買い、ふたりの確執は続いた

 

ここ1ヵ月、《凜》はそこまでの元気を失くし

襲われることが常だった《78》は戸惑った

 

うずくまっている《凜》を見詰める

ただただ見つめる《78》

 

何を思ってそうしているんだろう

 

《78》は何とも言えない目をして《凜》を見詰める

 

少量のご飯しか食べられない日が続いたある日

《凜》が数か月ぶりに好きだったカリカリを食べたことがあって

 

この時の《78》は、確かにほっとした表情をしていた

 

 

 

 

 

《凜》がいよいよ動けなくなると

 

軍団の誰かが必ず《凜》に付き添った

 

 

《ビキニ》や

 

 

《たぬたぬ》もこうして付き添った

 

 

《凜》がひとりでいるのを好む猫だったのを知っている軍団は

少しだけ距離を取っていつも傍にいた

 

 

《ちゃちゃ丸》も

 

 

《じゃじゃ丸》も・・

 

決して《凜》をひとりにはしなかった

 

 

 

亡くなる前日

コタツに潜り込んだ《凜》を追って

軍団もそっと入って行く

 

それがみんなとの最後の写真となったけれど

《凜》の痩せ細った姿が痛々しく、ここでは載せられません

 

 

それぞれに性格が違っていても

私たちは家族

ひとつ屋根の下で共に暮らす家族

 

この子たちの心に自ずから芽生えるこうした思いやりを

魔女は嬉しく思います

 

 

明日、朝9時から《凜》のお葬式です

 

魔女は斎場から

軍団は家から

《凜》のお見送りを致します