魔女家に朝が来て
魔女 「《ビキニ》、おはよう」
※ 魔女はもうずっとリビングで寝ております
自室のベッドで寝るよりリビングの床でコタツに足を突っ込んでまじょねこ軍団と一緒に寝た方が安眠できる体質になりましてございます
《ビキニ》がこうして魔女の腹の上で寝るのが邪魔くさいのですけどね
魔女 「《ビキニ》、起きなさい」
ビキニ 「あ～」
魔女 「あ～、じゃなくて 朝だよ！」
ビキニ 「もう？」
魔女 「何時間寝てたと思ってるの・・」
ビキニ 「うう～～～ん」
ビキニ 「むむぅ・・」
ここで・・
魔女の腹からずり落ちながらいきなり《サンチャイ》を襲う《ビキニ》
ビキニ 「どりゃーー！！」
サンチャイ 「やめて！」
ビキニ 「おらおらおらー！」
サンチャイ 「やだってば！」
ビキニ 「ここまでにしとくか・・」
写真見て思ったんだけど
なに？ 《ビキニ》の口
どうなってんの？
ビキニ 
そして突然寝はじめるという・・
そんな《ビキニ》が聞いてきた
ビキニ 「まちょ、ぶしゃいく、って なに？」
魔女 「ぶしゃいく？！」
ビキニ 「うん、かじょくいちが 《びちに》みて ぶしゃいく、って」
魔女 「・・ 可愛い、ってこと・・よ」
ビキニ 「なら かわいいって いえば いいんだない？」
魔女 「い、いや 他の子にはない《ビキニ》だけの特別な可愛さなのよ」
ビキニ 「しょれ どんな？」
魔女 「荒々しいとか・・」
ビキニ 「あらあらちい・・ って？」
魔女 「乱暴な感じ・・」
ビキニ 「しょれなら もっと らんぼうちたら もっと かわいい？」
魔女 「いや、それ以上乱暴になったらもう可愛くないから！」
ビキニ 「わっかった」
ビキニ 「《りん》たん！ 《びちに》は ぶしゃいく！」
凜 「知ってるわ・・」
恐ろしく汚れたキャリーに突っ込まれていた《ビキニ》を
連れ帰って開けたら、小さな狸の子供がいるのかと思ったよ
やけに小さな目はおよそ猫のそれとは程遠く、ひたすらまん丸で
手を差し出すとすぐに魔女の胸に飛び込んできたんだ
母親と引き離されたというのに
親を探して鳴かない・・ って、なに？！
大きな猫に囲まれても・・ まったく動じない
然も、いきなり おっぱいちょうだい！ って言ったよね
その後は《サンチャイ》を立たせ、歩かせ
そして今では何でもかんでもやりたい放題
部屋が散らかるのも
物が失せるのも
パソコンを踏みまくってわからんことを表示させるのも
みんな《ビキニ》のせい
大好きな《７８》と一日中追いかけごっこ、闘いごっこをして
おとなしくなったと思いきや真剣な眼差しで空（くう）を見詰める・・
大きな《にぃ》を襲い
こともあろうに《凜》までも襲う
だけど、だれも怒らない
なんで怒らないの！！
そして時々姿を消す
どこを探してもいないんだ
だけどいきなり目に前に現れる
不思議猫《ビキニ》
いつか美人になれるかな
魔女はそのままで全然いいけどね