《ボンネット》の空回り生活 | まじょねこ日記

まじょねこ日記

魔女の大切な仲間の猫たちの日常をみてください

 

《ボンネット》は、ちょっと・・

いや、かなり不器用であり

 

その深い親切心は

自分なりに一生懸命なんだけど

 

相手にとっては少し・・

いや、かなり気味が悪かったりして

 

でも、それは親切心からくるもので

散々気味悪がった挙句の果てに

やっと《ボンネット》なりの優しさを感じ始めた相手の猫たちは

かなりの時間を経てその優しさに身を委ねることになる

 

《とらたん》だって

《ふぁふぁ》だって

そうやって《ボンネット》の優しさを感じながら病気と戦っていたのだ

 

 

今朝も

 

 

魔女の座椅子に《にぃ》がひとりで寝ていた・・ ら

 

 

 

 

ボンネット 「魔女、僕が《にぃ》と一緒に寝てあげるからね」

 

 

 

 

ボンネット (よし!)

 

 

 

 ボンネット (そっと、そして少しずつ傍によって・・ と)

 

 

 

ボンネット (どうよ・・)

 

 

 

その後、《にぃ》が目を覚まし

 

 

ボンネット 「まだ慣れない家でさ、ひとりぼっちは嫌なもんだよね~ むふっ」

 

にぃ 「むむ・・」

 

 

 

ボンネット 「どう? 僕、相変わらずいい仕事するでしょう」

 

にぃ (まじょ このねこ、じゃまなんだけど・・)

 

 

 

 

そんなこんなで

先ほど

 

 

 

 

コタツの横には盲目のおじいちゃん猫・《ユリぼうず》に寄り添う《にぃ》がいて

 

 

 

 

にぃ 「まじょ 《ゆりぼうず》が ねたから しずかにね」

 

魔女 「あ、はい」

 

 

 

 

すると《ボンネット》がテーブルの上に飛び乗り

正面の魔女に向かって

 

 

 

ボンネット 「ちょ、ちょっと待って!」

 

 

 

ボンネット 「え、なに? なにそれ!」

 

 

 

ボンネット 「ちょ・・ そ、それ僕の役目じゃない?!」

 

 

 

 

ボンネット 「ねえ魔女、そういうのって僕の役目だよね!」

 

魔女 「いいから・・ あなたも猫の世話ばかりやいてないでたまにはゆっくりしなさい」

 

 

 

それで《ボンネット》は渋々とテーブルから降り

ぶつぶつ言いながらも《ユリぼうず》と《にぃ》を恨めしそうに横目で見ながら猫布団に行き

そこでイジイジとしながら、何故か ふぇ~ふぇ~ と変な声を出して魔女を呼ぶ

 

 

 

魔女 「なあに?  いったいどうしたのよ・・」

 

ボンネット 「魔女・・ 僕・・ 調子が悪い」

 

魔女 「どうんな風に?」

 

 

 

ボンネット 「は、鼻水が・・ ほら」

 

 

 

ボンネット 「みえるーーー?」

 

魔女 「見えるわよっ!」

 

 

 

 

 

そんな《ボンネット》は現在

打撲静養中の魔女に延々と付き添い続けておる

 

 

 

ボンネット 「魔女、大丈夫?」

 

 

 

ボンネット 「僕がずっと傍にいるからね」

 

           魔女 「ありがとう」   (寝返りも打てやしない・・)