その前に
２３日にお誕生日を迎えるはずだった《ひなちゃん》へ
あの時あなたに届いたお花が今も綺麗に咲いてます
みんなが、《ひな》の代わりにスマイルマークを作ってくれています
《ひな》、いつも可愛い笑顔をありがとう
あのぅ・・
私、間違っておりました
《ボンネット》の誕生日（家猫記念日）は今日でした
日にちを間違えてたんじゃなくて
私、昨日が５月３１日だと思い込んでいて
昨夜、お誕生会をやってしまった
・・お誕生会と呼べるような代物ではなかったことが幸いだったけど
先ず、その前夜
３１日になったと思い込んでいた魔女は０時過ぎて直ぐに
魔女の右側の低位置にくっついていた《ボンネット》に向かって
「お誕生日おめでとう！」 と言って抱きしめようとしました ・・ら
《ボンネット》は目を剝いて驚き、飛び上がり、走って仏壇の下に逃げ込んでしまった
・・宙に浮く魔女の手
少しして
壇の下を覗いてみると
魔女 「どうしたのよ・・」
ボンネット 「魔女が襲うからだろ！」
魔女 「魔女はあなたに お誕生日おめでとう！ って言ったの！」
ボンネット 「襲おうとした！」
魔女 「抱きしめようとしたんでしょうよ！」
ボンネット 「めったに抱きしめないから驚くんだろうがよっ！」
魔女 「なによ、その言い方は！」
それで３１日になったと思い込んだ３０日の夜は寝て ← ややこしいわ！
翌日、日にち勘違いお誕生会の夜
いよいよだ
高級ご飯も用意した
またたびもたっぷり用意した
魔女 「はい、《ボンネット》、ご飯でーす」
ボンネット 「・・なにこれ」
魔女 「金缶！」
金缶の入った食器を覗き込むようにしてその周りをまわりながら・ボンネット 「いつものは？」
魔女 「あるけど・・」
ボンネット 「どうしてそれを食べさせてくれないの？」
魔女 「だって今日はお誕生日だから・・」
ボンネット 「お誕生日だから、嫌がらせ？」
魔女 「違うわよ！ たまには高級なご飯が食べたいかと思ったの！」
ボンネット 「やめてくんない？ 気味が悪い」
魔女 「あ、そっ！ じゃあいつものにするわ」
ボンネット 「そうして」
魔女 （感じ悪い・・）
この後、チュ～ルを差し出すも、半分も食べず
不審な目つきで魔女を見上げてのたまう
ボンネット 「魔女・・ なにかたくらんでる？」
魔女 「・・」
魔女 「お誕生日のプレゼントだけど、何か欲しいものある？」
ボンネット 「不足した愛情」
・・もう いいわ
恒例の記念撮影に移ります！
魔女 「どうしてテーブルの上なの・・」
ボンネット 「お気に入りの場所だから」
魔女 「・・」
ボンネット 「こんな感じでいい？」
魔女 「もっと堂々とした感じがいいな」
ボンネット （堂々とした感じかぁ・・）
ボンネット 「これでどうだ！」
魔女 「やりすぎよ・・ 顔が見えないじゃない」
ボンネット 「堂々としてやったのに！」
魔女 「いいからもうちょっと顔を下げて」
ボンネット 「こう？」
魔女 （め、目が寄ってる・・） 「ごめん、もう少し下げて」
魔女 「はい、オッケー！」
この後、マタタビパーチーに入ります
マタタビを舐める面々
この時！
廊下から鳴き声と共に誰かがドアにぶち当たる音が響き渡る
一斉に顔を上げ、ドアの方を向く軍団
しかし、《ボンネット》だけは驚きのあまり腰を抜かし
それでも、抜かした腰を引きずるようにしてまたもや仏壇の下に逃げ込む
何事かと廊下に出てみると
マタタビの匂いを嗅ぎ取った《かって軍団》が 自分たちにもくれ！ と騒いでいる
わかった、わかった、とマタタビを持って来てみんなの食器にぶん撒く魔女
そうして部屋に戻り、仏壇の下をめくってみると・・
ボンネット 「ぐえ～！！」
「けへーー！！」
そこまでにビビるか・・
《ボンネット》が仏壇下にこもり続けたままなので・・
パーチー終了
いったいなんだったんだ
今夜のお誕生日パーチーは・・
ただ
パーチーの余韻を残したものもあって
それは
酔いつぶれる《ユリぼうず》と
二日酔いの《チャンドラ》
７８ 「《チャンちゃん》、遊ぼう」
カーペットの下のチャンドラ 「今日は・・ ほっといて・・」