《ボンネット》の大冒険 Ⅲ | まじょねこ日記

まじょねこ日記

魔女の大切な仲間の猫たちの日常をみてください

 

なんか・・

タイトル書くのが恥ずかしくなってきた

 

 

 

《ボンネット》

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さあ、外は暗くなってきて

いよいよ外泊だ

 

俺は寝るとこ探したな

なんたって、今夜はいつも一緒に寝る《ユリぼうず》も、《ふぁふぁ》も、《とらたん》もいないわけだから

ひとりで寝るんだし

 

 

 

凜 「当たり前じゃないですか・・」

 

バニャ1号 「暗くなってきて、臆病《ボンネット》は相当ドキドキだっただろうね」

 

バニャ2号 「ああ! あの夜、ここまで聞こえてきた変な音は《ボンネット》のドキドキの音だったのね!」

 

軍団 「え・・」

 

バニャ1号 「・・《ひな》、ごめんね、あんたの母親(バニャ2号)がバカで」

 

ひな 「私、バカの娘だから自分のことが心配・・」

 

バニャ1号 「大丈夫よ、あんたは私のおっぱいで育ったんだから」

 

ひな 「そっか! よかったぁ」

 

 

※ この間、チャンドラの 「それでどこで寝たの?」 という質問に《ボンネット》は曖昧に答えていた

 

 

だからさー 

辺りは暗いわけよ

 

どこで寝たかなんてわからないよ

 

だけど、なんかの下だ

 

 

チャンドラ 「なんの?」

 

 

なんかのだよ!

 

 

そうしていたら・・

 

突然

そう、突然にだ!

 

すぐそばで猫の喧嘩の声が聞こえたんだ!!

 

俺は飛び起きたさ

 

 

茂みの向うに、でっかい猫がふたついて、それが唸りあってて

だんだん声が大きくなってって

終いにはぎゃおんぎゃおんって騒ぎになったんだ

 

 

78 「しょれ、あたちも きこえた!」

 

チャンドラ 「あたしも聞いた!!」

 

 

バニャ1号 「・・すいぶんと近くにいたものねぇ」

 

ひな 「予想通りね」

 

 

 

そこで俺は考えた

 

う~む・・

 

どっちに加勢をしようかな、って

 

 

凜 「加勢?!」

 

 

そこの家のあかりに照らされててさ

ふたりの猫が見えたわけよ

 

そりゃもうでっかくてさ!

ひとりは《水玉》みたいな猫で、もうひとりは《かって》みたいで尻尾が短い猫だ

 

 

聞いてた?

 

《水玉》と《かって》だよ!

 

 

どっちの味方もできないじゃん!

が出る幕じゃない、ってこと

 

ものすごく残念なだった

も戦いたかったんだけどなー

 

 

78 「ぼくと おれは おなじ?」

 

 

どっちも同じ俺だよっ!

 

 

 

78 「じゃあ ぼくは?」

 

 

どっちも同じ僕だよっ!!

 

 

バニャ1号 「《ボンネット》、《78》が混乱するからどっちかに統一しなさいよ!」

 

 

 

あいよ!

 

とにかく、俺は参戦できずに非常に残念だったわけ

 

 

 

78 「しょの あとも けんかの こえ ちてた」

 

チャンドラ 「うん、またしてた!」

 

凜 「その後のはどうして戦わなかったんですか」

 

 

 

あ、それは     

あれだ・・

 

ひとりが《らっか》みたいな猫で

・・もうひとりが《にゃっぱ》みたいだったんだ

 

 

凜 「ずいぶんちっちゃくなちゃいましたねぇ・・」

 

 

《にゃっぱ》と《らっか》のでっかいバージョンだったんだよ!

 

 

それだからさ

またまたどっちかに加勢できなかったってわけ

 

だってさぁ

そりゃ無理でしょーー

 

《にゃっぱ》と《らっか》だよ!

 

 

 

バニャ1号 「だったら仲裁すればよかったじゃない」

 

 

 

ちゅ、 ちゅーさい?

 

 

バニャ1号 「そう、仲裁」

 

 

 

いやあー

 

だぁって せっかく喧嘩してるんだよ

 

それなのにさぁ

そういうの余計じゃない?

 

 

バニャ1号 「そうかしら・・」

 

 

そうだよ~

ふたりとも男のプライドあるだろうし

 

そういうの、俺が潰したらマズくない?

 

 

絶対マズいでしょーー

 

 

 

 

 

 

そりゃマズいでしょうよ!

 

 

 

 

 

 

 

 

長くなりそうだからつづく・・

 

何が何でも明日で終わらせたい

 

 

 

 

 

こちら

《ボンネット》が一晩を過ごしていたと思われる空き家の庭に咲いている花

 

今は亡きまじょねこ軍団の面々も

毎年この家の塀に乗っては、そこに在る梅を愛でていたものだ

 

 

 

優しかったおじいちゃんが亡くなり

その後を追うように、やはり優しかったお婆ちゃんが亡くなってから

もう10年以上が経つ

 

空き家になったままの家の庭には

おじいちゃんが丹精して育てた花々が今も咲く

 

まるで家主の帰りを待つように

 

 

 

 

 

門のところには山吹の花

 

 

 

 

 

 

 

 

庭に咲くのは ツツジ・霧島