ニルカジおじさんちから見るスワヤンブナート | まじょねこ日記

まじょねこ日記

魔女の大切な仲間の猫たちの日常をみてください

 

マチンドラで店番をしていた時

ニルカジおじさんが現れた

 

「おっほー! 魔女じゃないか! いつ来たんだい、 で、いつうちに来るんだ!」

 

ニルカジおじさんは店番をする魔女の前にど~んと立ち、返事を待ち構える

 

と、いうことで、後日訪問の約束と相成った

 

 

ニルカジおじさんは ニルカジ サキャ といって

仏教最上級カーストのバジュラチャリアに近い存在

 

バジュラチャリアと同様、仏様に仕えるのが生業だが

サキャ族のそれはバジュラチャリアのとは多少やり方が違っていたりする

 

 

 

待ち合わせはスワヤンブナートのゲート近くのポリスステーション前

ゲストハウスから徒歩20分ほどのところだ

 

霞んだ山並みがはっきりと見えるようになる朝8時過ぎにゲストハウスを出る

そこから坂を下ってビシュヌマティ川を目指し、橋をわたる

ビシュヌマテもまた聖なる川だけどゴミに溢れて哀れだ

 

スワヤンブの入り口に着いた

 

 

 

スワヤンブナートの脇壁

 

 

 

           スワヤンブナートは仏教の地なのでチベット系の人やお坊様も多い

 

 

 

 

ポリスステーション前に着いたと、ニルカジおじさんに電話をする

 

ほどなく現れたニルカジおじさんは短パンだった・・

 

 

 

ニルカジ サキャ氏

 

 

 

待っていてくれたのはニルカジおじさんだけではなかった

 

 

魔女とは仲良しのふたりの番犬さんたちの

 

 

 

熱烈歓迎は・・

 

 

 

恐ろしくしつこかった・・

 

 

 

 

お向かいの家のわんちゃん  (おれも まざりてーー!)

 

 

 

 

魔女の好みを察して、奥様が作ってくれたマサラオムレツとホットサンド

 

 

 

         ホットサンドのチーズはネパール産の独特なもの、温めると大変美味なチーズ

 

 

 

 

ニルカジ邸からは丘の上にスワヤンブのストゥーパ(仏塔)が見える

勿論、世界遺産です

 

 

 

 

このスワヤンブナートはヒマラヤ最古の寺院とされ

カトマンズ盆地がまだ湖だった頃からこの丘の上に在ったと語り継がれ

事実に近い伝説をも持つ

 

スワヤンブナートはモンキーテンプルとも呼ばれるほど猿が多い

猿たちは、仏様の前で寝転んでいたり、親子で毛繕いをしていたり

不慣れな外国人観光客から紙パックのジュースの奪って木の上でストローを差して飲んでたり

仏様のお供えものを盗んだり、と大変可愛らしい

 

魔女は以前お猿さんたちとドーナッツの奪い合いをしたけどね

魔女、勝ったし

 

 

ボダナートなどのこうしたストゥーパや仏教寺院は、時計回りに歩いて参拝する

 

 

 

 

    

このストゥーパの横にはシカラ様式の白い塔があったが、ネパール大震災で崩れてしまった  

現在は修復中

 

 

このストゥーパの背面にはヒンドゥー教のハリティー寺院がある

 

ネパール人の約80%はヒンドゥー教徒、約10%が仏教徒

その他、ヒンドゥー教と仏教が融合したムンドゥム教徒(キラント教)、イスラム教徒、キリスト教徒などであるが

ネパール人は相手のいかなる宗教をも重んじ

宗教の違いよる争いは決してしない

 

それはこの国の人々の大いなる誇りだ

 

 

 

 

 

テラスからスワヤンブのストゥーパを眺めながら

私たちは様々なことについて語り合った

 

仏の教えについて

人としての生き様について、心の在り様について

 

 

物欲は醜さ以外のなにものでもない

人のプライドはステイタスや贅沢な持ち物などではない

プライドは己の生き様そのものである

 

人は自然に生かされていることを知るべきである

自然を疎かにすれば、必ずや人は身を滅ぼすことになる

 

人は衣食住足りて満足すべきである

それ以上を望むのは強欲というさもしさである

 

人は傲慢であってはならない

傲慢が生むのは差別以外の何ものでもない

 

 

 

ネパール民主化運動では反政府分子とされ、何年も牢獄生活を送ったニルカジ氏

 

人としてのプライドをかけて

私たちは歳が違えど、何があろうとも己の心を曲げることのない同志だ