本日は住宅部東の
ひたすら可愛らしい《とらたん》のお話
昨年の冬までの３年間
ひとりぼっちの《とらたん》は放浪の身だった
親に独り立ちさせられて
戸惑い、住処を求めて彷徨い続ける
この子は・・
《ふぁふぁ》の子かと思っていたが
たぶん、《虎丸》の子だ
住宅部東の駐車場のぐるりには今は３つだが、当時は４つのテリトリーがあって
その中のひとつに《たんぽぽ》と《ふぁふぁ》、ふたりだけの小さなテリトリーがあった
ほかの３つのグループは民家の軒下や物置、アパート裏のガスボンベ小屋、そして中のひとつは 『えこひいきおばさん』 のアパートの部屋という雨露を凌ぐ場所を確保していたが
《ふぁふぁ》と《たんぽぽ》はそれらを持たなかった
雨の日は車の下で
そして寒い冬は側溝に潜りこみ
そこに溜まった枯葉の中で眠った
ちょうど１年前
《とらたん》がここにやってきて、やっと《ふぁふぁ》たちの仲間に入れてもらった
ろくに雨露が凌げない生活でも
生まれて初めて仲間が出来たことで《とらたん》はほんとうに嬉しそうだった
その後、捨てられ猫の《ぶす》も仲間に入り
こうして４にんは毎日一緒に暮らした
まじょはそれ以前に
放浪している《とらたん》を見かけたことがあったけれど
この場所で初めて対した時
それまでの放浪生活で荒れていた《とらたん》は鼻に皺を寄せてまじょを威嚇した
《とらたん》は痩せ細っていて、鼻炎を患い、目やにも酷かった
それはちょっと深刻な状態だったので
私は食事に抗生剤を混ぜて一日２回与え
栄養のあるものを食べさせ続けた
薬は長くは与えなかった
薬の与え過ぎは動物を弱くする
それよりも野良で生きるためには抵抗力のある体づくりが何よりも肝心なのだ
数ヶ月して、《とらたん》はちょっと太り、顔もきれいになった
そうしてこの４にんは小さなテリトリーでこの冬を迎えた
暖め合うにはふたりより４にんというのは有効だった
そして今年２月
先日述べた理由により、《ふぁふぁ》が魔女家に引き取られることになる
住宅部東は３にんになっていまった
みんな淋しそうだ
何年も前から
魔女が住宅部東に姿を現すと、まっ先に《たんぽぽ》が気づいて駆けて来るのが常だった
おっとり猫の《ふぁふぁ》はちょい早足で遅れて歩いて来る
仲間が増えた後は、《とらたん》、《ぶす》が、まじょの出迎えに続くようになって・・
それでもダントツは常に《たんぽぽ》だった
《とらたん》は出会ってじきに撫でさせるようになり
《ぶす》は最初から撫でて～ とせがんだ
その《とらたん》、春先からお腹を見せるようになる
そうしてお腹を撫でてあげると、最初は緊張していたが
今ではキャッキャと喜ぶようになり
人の足元に来てはごろんと倒れてはお腹を見せる
お腹を見せるようになってから
《とらたん》に自身に変化が表れた
まじょに駆け寄る時
一等賞を狙うようになったのだ
画像は《ふぁふぁ》がまじょ家に来た後のものです
まじょの車に気づき、駆け寄る《たんぽぽ》左と《とらたん》
そして今日も
かわいい、かわいい
み～んな かわいい
どの子もみんな かわいくてたまりません