今朝のこと
朝食を終えた《インドラ》が早速外に出してくれと言う
インドラ 「魔女、僕 シェキュリティーのお仕事してくる!」
魔女 「しなくていいわよ・・」
インドラ 「今は誰も見回りする猫がいなくなっちゃったから僕がやらなきゃ」
魔女 「いいってば、お外は危ないからさ、なにかあった嫌だもの」
インドラ 「大丈夫! 僕がやんなきゃ」
魔女 「じゃあ頼むけど・・ 絶対に遠くに行っちゃだめよ、それと魔女はいつもの時間になったら《ふぁふぁ》のお薬あげに行くから、それまでに帰って来てね」
インドラ 「うん、わかった! 行ってきます」
そう言って《インドラ》は部屋を飛び出して猫用出入り口に向かった
しかし魔女が住宅部東に行く時間になっても《インドラ》は帰って来なかった
名前を呼んでも姿を現さず、家の近くにいる様子もなかった
私が《ふぁふぁ》に薬を飲ませ、《たんぽぽ》や《とらたん》、《ぶす》にご飯をあげて帰って来ても《インドラ》の姿はなかった
それから30分ほどして・・
ふと廊下を見ると、そこに俯いて佇む《インドラ》がいた
魔女 「どうしたの、ノックもしないで・・」
インドラ 「・・」
《インドラ》
朝、僕はシェキュリティのお仕事をしにお外に行きました
家の周りは何事もなかった
それで階段を降りてお化け屋敷に行きました
そこは《涼子》や《かって》がいることが多く、僕らのテリトリだからです
そこも異常なし
で、僕はまいこちゃんちの方にも行きました
そこには《みこちゃん》と《てんてん》が住んでます
そこも大丈夫でした
それで家に戻って来たら・・
庭に《たぬ吉》がいた
たぬ吉 「おうおう、みまわりか? ごくろうなこったな」
僕 「ここで何してるのさ」
たぬ吉 「みりゃ わかるだろ。 ひなたぼっこさ、 さっき まじょが でかけたから いえにはいってみたらよぉ なんも くいもん ねえでやんの」
僕 「もう家には来ないで!」
たぬ吉 「どうしてだよ」
僕 「君がこうしてうちの周りにいると《涼子》も《アゾ》も《かって》も帰って来づらい、って! 特に《かって》は君がいる間中家に入れないからご飯も食べられないんだ」
たぬ吉 「そんなの しるかよ」
猫用出入り口にやってきて
僕 「君は太ってるし、とっても元気だし、 だのに いつだって廊下の猫たちのご飯を奪うじゃない、どうしてそんなことするのさ!」
たぬ吉 「くいたいから」
僕 「欲張りなだけじゃん、みっともない」
たぬ吉 「なんだと?」
僕 「女の猫や、弱い猫のご飯を奪うなんてみっともないじゃないか!」
たぬ吉 「こぞうめ! やんのか あぁ?」
僕 「やってやんよおーー!!」
僕は《たぬ吉》に飛び掛った
ここで取っ組み合いになるかと思ったら
《たぬ吉》が逃げ出した
僕は追いかけた
どこをどう追いかけたかはわからない
ただ目の前の《たぬ吉》を本気で追った
そうしてどこかの車の下に逃げ込んだ《たぬ吉》に追いつき
そこで僕らは取っ組み合いになった
取っ組み合っている最中に、また《たぬ吉》が逃げ出した
それはもうもの凄い勢いで逃げたから僕は追わなかった
喧嘩して、僕が勝って、相手が逃げ出したから
それから僕は家を探し探し帰った
僕はゆううつだった
怪我したからじゃない
そんなのどってことない
どうしてか悲しかったんだ
僕 「魔女、《たぬ吉》はどうして弱い者いじめなんてするの?」
魔女 「わかんない・・」
僕 「《パパ・ジョン》や《ブラツキー》がいた頃はみんなが楽しかったのに・・」
それから僕はこたつにこもりました
僕 「ねえ、《ライガー》 《たぬ吉》はどうして弱い者虐めなんてするんだろ」
ライガー 「・・わかんない」
ひな 「わかんない・・」
レオポン (どして私に聞かないのかな・・)
ユリぼうず 「そりゃそうだよ、それがわかったら《たぬ吉》と同じになっちゃうでしょーよ」
レオポン (私には聞かないんだ・・)
喧嘩で勝ったって嬉しくもなんともない
喧嘩なんてしないでみんな仲良くできたらいいのに
僕は猫をいじめる猫がいることがすごく悲しいです
魔女が言いました
人間の世界はそんなもんじゃないって
僕らにはもう想像ができません