送り火 | まじょねこ日記

まじょねこ日記

魔女の大切な仲間の猫たちの日常をみてください


楽しかった4日間はあっという間に過ぎ


昨夕

新盆の《パパ・ジョン ブリアン》、《キリット君》を含むニャバーランドのみんながお空に帰りました


「さあ、みんなでお見送りするよ」 と軍団に声を掛けても

テラスに出たのは《インドラ》と《チャンドラ》だけ

他は誰も外に出ようとはしません


仲間とお別れするのが嫌で・・

拗ねているんです


送り火を焚く前の空は美しく

短い時を追う毎に変化する雲はネバーランド軍団の帰路を導いてくれるかのようでした



  



  



  



拗ねた軍団を無理に部屋から出すわけにも行かず


まじょがおがらに火をつけるのを

《インドラ》がテラスのテーブルの上に

《チャンドラ》はその隣の椅子に乗って見守ります



  

                 インドラ (みんな・・ 行っちゃうんだね)




  
                     チャンドラ (さみしいな・・)




気がつくと

窓越しに空を見つめる《バニャ1号》の姿がありました

        


          



それでテラスへの扉を開くと

軍団がぞろぞろと外に出てきました



送り火もやはり例年通り煙は出ず

ぼぅぼぅと燃え盛る炎だけが軍団を赤く照らします


そうして

軍団はそんな炎をちょっと遠巻きに見ながら

言うのです



「あ、これは《パパ・ジョン》じゃない?」


「これはきっと《風太》だよ」


「あれは《キリット君》だね、バイバイしてる!」


「この大騒ぎの炎は絶対に《伐》だな」


「《もりやさん》!」


「あの可愛いらしい炎はきっと《インジゴ》だね」


「《ジョンにいたん》・・」



この他にも・・

《ホームズ》、《シャーロック》、《なおなお》、《なおに》、《クロッカス》、《先代涼子》、《ちびにゃん》

そして《今日》、《エダ》、《なでしこ》、《キキ》と《ララ》・・


これまでたくさんの命を見送ってきました


それぞれの悲しみは今も癒えず


お盆は

迎える楽しみと、送る悲しみが交錯し


そうして、彼らとのたくさんの思い出が胸に溢れるのです



不思議なことに

3本だけのおがらに点けられた火は

このまま燃え尽きることはないのかと思うほど

長く長く燃え続け

様々な姿の炎を見せておりました



魔女家にかかわったたくさんの生きものたち

そしてネバーランド軍団が連れて来た身寄りのない生きものたちが

長い列を成して空に向かっているのでしょう




         




         



         




         



         



  




  



         



最後に一度大きな炎を見せて

火は薄く姿を消しました




       
       インドラ 「《ジョンにいたん》もみんなもお空に帰っちゃった・・」




《風太》を見送ったのでしょう

いつの間にか《ライガー》が手すりに乗って西の空を見ておりました




          《風太》、ぼく、辛くても一生懸命に頑張るからね




こうして今年の軍団と魔女のお盆が終わりました


今日は雨

みんなひっそりとして静かです