公園物語 ~ 掟 ~ | まじょねこ日記

まじょねこ日記

魔女の大切な仲間の猫たちの日常をみてください


公園部のみんなにご飯をあげていると、《こだくさん》がやってきた


《こだくさん》を見るや追い掛け廻す《サンボ》



「ここは あたしたちの にゃわばりだぞ! あっちけーー!!」



慌てて柵の下に逃げ込み、茂みに身を隠す《こだくさん》



   柵の下を覗くと、そこには恨めしそうな顔で見上げる《こだくさん》の姿が




       そしてこちら、勝ち印のジッタンバッタンを繰り返す《サンボ》





   サンボ 「ここは あたしたちの にゃわばりなんだからね!」




                  そして暫しぼんやり・・




       

               おいかけたら つかれちゃった




        サンボ 「あのね、《こだくさん》、ずるいんだ・・」


        魔女 「ずるいの?」




サンボ 「だって・・ 《こだくさん》は あめきたら あそこのいえのしたとか そっちのいえのしたとかに はいってくんだよ  そして あっちの みちの ごみも たべてる  だけど あたしたちは あめきても はいるとこない  さむいとき はっぱのうえで ねてるでしょ  みちも いかないから ごみも たべないでしょ  だけど 《こだくさん》は あたしたちの ごはんのとき ちょーだい、っていうもん」


 


            サンボ 「そうだよね、《ころまるこ》」


くろまるこ 「うん、しょーだよ! だから あたちたち 『あっちけーー!!』 っていうの」




《サンボ》と《くろまるこ》は住宅地で上手に暮らして、ご飯の時だけここにもらいにやってくる《こだくさん》が気に入らないらしい


それでも直ぐ横の柵の下に追っ払うだけで

それ以上追わない



そして《こだくさん》がそこで魔女にご飯を貰っていても何も言わない



《サンボ》と《くろまるこ》は公園部として

一応の面目を保てればそれでいいのだろう



一時は20匹以上いた子たちの数が年々減少していたところに

今回のウィルスは公園部にも大打撃を与えた


そして現在、生粋の公園部はたったこのふたりだけになってしまった



いつも一緒にいる《ちずのすけ》、《オダギリ君》は森の出身

《ツンデレ君》は住宅部東出身

《ボスもどき》は果樹園出身

《サンボ》の血筋らしい《おかん》は魔女が来た時だけ森から会いに来る



果樹園部を統括していた《片目のボス》が消え

森を統括していた《森のボス》もこの秋に消えてしまった


公園部をまとめていた《すがりつき君》の姿が見えなくなり

《くろまるこ》の父親の《黒丸》ももういない



実は貰われてい行ったのではないかと思われていたキジトラの子猫も

魔女がネパールに行っている間に亡くなっていたことがわかった




           今はネバーランドで楽しく暮らているよね                





今公園にいる男子は去勢されて、来る者拒まずの態で日柄のんびりと暮らしている


今ここで公園部としてテリトリー受け継いでしっかりと守っているのは

この小さな女の子たち、ふたりだけだ




           深夜1時  枯葉のベッドでおやすみなさい



また明日・・