愛しのぽんたに愛の手を Ⅱ | まじょねこ日記

まじょねこ日記

魔女の大切な仲間の猫たちの日常をみてください


昨日の続きね


飯屋から移動してここは川っぷちのファミレス



ぽんた 「あんた何飲む?」


魔女 「チョコレートパフェ」


ぽんた 「それ、飲み物じゃないし」


魔女 「飲んで見せるし」


ぽんた 「やめときなさいよ! そういうの!!」


魔女 「チョ・コ・レート・パ・フェ!!」


ぽんた 「わかったわよ・・」  呼び出しチャイムを押す


従業員 「ご注文ですね」


ぽんた 「私はドリンクバー、 で、こっちはチョコレートパフェ」


従業員 「ドリンクバーだけでよろしいですか?」


ぽんた 「悪い?」


従業員 「あ、いえ・・」


魔女 「ちょっと伺います!」


従業員 「何でしょうか?」


魔女 「ここのチョコレートパフェにはコーンフレークス入ってるのでしょうか!」


従業員 「はい」


魔女 「抜いてっ!!」


従業員 「あ、わかりましたあせる」 


ぽんた 「あんた、何で急に怒るのよ」


魔女 「・・」


従業員 「あ、あの、ドリンクバーはあちらになりますのでご自由にお飲みください」




従業員 「お待たせ致しました、こちらチョコレートパフェになります」


魔女 「へ?」


従業員 「え、 違いました?」


魔女 「もうなってんじゃん・・」


従業員 「え・・」


ぽんた 「ちょっと、やめなさいよ・・」


魔女 「だってこの人がこれがチョコレートパフェになるって・・」


従業員 「・・」


ぽんた 「おにいさん、チョコパ置いてもう行きなさい」


従業員 「は、はいあせる



ぽんた 「ところであんた、いくら持ってたんだっけ?」


魔女 「え・・っと、千八百・・ 三十三円」


ぽんた 「あたしは・・ 千八百・・五十円」


魔女 「・・」


ぽんた 「ちょっとあんた! 計算してやってる?」


魔女 「いいや」


ぽんた 「こんなことならもう一杯ビール飲んどきゃ良かったあせる


魔女 「・・・」



ぽんた 「あんたさ、昔、ろくでなし、って呼ばれてたわよね」


魔女 「あれ? 人でなしじゃなかったっけ?」


ぽんた 「どっちにしろ ろくなもんじゃないわ」


魔女 「そうかしら」


ぽんた 「あたしなんて何て呼ばれ続けてきたと思う?」


魔女 「ドラッグクィーンでしょ」


ぽんた 「そういう言い方もあるわね・・」


魔女 「他に何て呼ばれてるの?」


ぽんた 「言いたくない・・」


魔女 「じゃあ言うな」


ぽんた 「・・」


魔女 「ぽんたはそこらの女よりずっと素敵だし、カッコいい生き方を貫いてるじゃん」


ぽんた 「そう思う?!」


魔女 「うん」 


ぽんた 「で、あんたは今でも人でなしなの?」


魔女 「うん」


ぽんた 「変わらないでいてくれてありがと♪」


魔女 「どういたしまして♪」



ぽんた 「ところでさぁ、最近暴走族は撥ねてないの?」


魔女 「撥ねてないわよ・・」


ぽんた 「大人になったのね・・ そうやって人は大人になってゆくのね」


魔女 「そんな、大人だなんて・・ 機会がなかっただけよ」


ぽんた 「あ、そういうことね」


魔女 「・・」  食べるのに夢中


ぽんた 「私は最近撥ねたわよ」


魔女 「誰を?」


ぽんた 「自分・・」


魔女 「へ? 自分を撥ねたの?!」


ぽんた 「うん・・ 彼氏出来てさ、嬉しくって飛んで跳ねたわよ」


魔女 「あ、そこね」


ぽんた 「でも、気がついたら金を持ち逃げされてさ・・ あたし、跳ねそこなって地べたに倒れ込んだわよ・・ まるであんたが車で撥ねた相手みたいにね」


魔女 「・・」


ぽんた 「あんたさ 絶対に金、貢がないよね」


魔女 「・・」


ぽんた 「どして?」


魔女 「金がない・・」


ぽんた 「あんたさ、トコトン人を好きになったことがないんでしょ」


魔女 「・・」


ぽんた 「あんたって不幸よね、かわいそうな女・・」


魔女 「・・恋愛なんさてぁ、 妄想から始まって、自分勝手にドーパミン出してその妄想に拍車をかけてテンヤワンヤしてるだけのもんだし」


ぽんた 「あんたって・・ あんたって・・ かわいそう!!」


魔女 「ねえ、チョコレートパフェお代わりしていい?」



ぽんた 「だめぇぇぇぇーーー!!!」




傷心のぽんたとのお食事、美味しかったです


ぽんた、また失恋したら奢ってくれ