さよなら《まだないのたん》 ~ たくさんの思い出を抱いて ~ | まじょねこ日記

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魔女の大切な仲間の猫たちの日常をみてください


《まだないのちゃん》とのお別れを知った《インドラ》は

ご飯も食べなくなり、台所の隅でうずくまったまま動かなくなってしまいました


まじょねこ日記-Indra&liger

             心配した《ライガー》が声を掛けても・・



まじょねこ日記-Indra&Hina

                 《ひな》が舐めてあげても・・



《インドラ》動くどころか目も開けません



         まじょねこ日記-Madanaino

そんな《インドラ》をダイニングテーブルの下から淋しそうに見つめる《まだないのちゃん》



まじょねこ日記-Madanaino

                    寝る時も淋しそう・・






まじょねこ日記-Indra



ジョン ブリアン 「《インドラ》・・ いつまでそうしてる気なの」


インドラ 「あ・・ 《じょんにいたん》」


ジョン ブリアン 「《まだないのたん》がとっても寂しそうにしてるじゃない」

   

インドラ 「・・」


ジョン ブリアン 「《まだないのたん》は幸せになるためにおよそに行くんだよ」


インドラ 「・・ここだったら しあわせに なれないの?」


ジョン ブリアン 「もちろんなれるよ、だけど魔女はもういっぱいの幸せをみんなからもらってるの」


インドラ 「《まだないのたん》の ぶんは あふれちゃうの?」


ジョン ブリアン 「そうじゃないよ、魔女はね、幸せな人がもっといっぱいいるといいな、って思ってるんだよ」


インドラ 「・・」


ジョン ブリアン 「《まだないのたん》には、これからおよその人をもっと幸せにする役目があるの」


インドラ 「・・」


ジョン ブリアン 「《インドラたち》が魔女を幸せにしてあげたみたいにね」


インドラ 「ぼくが 来て まじょ しあわせに なったの?」


ジョン ブリアン 「そうだよ、《インドラ》は魔女に幸せをいっぱいあげたの、だから魔女はそんな気持ちを誰かに分けたいの」


インドラ 「・・」


ジョン ブリアン 「その役目をするのが《まだないのたん》なんだよ」


インドラ 「・・」


ジョン ブリアン 「みんなが幸せになったらこの世は優しい心で溢れるんだ」


インドラ 「そうなの・・?」


ジョン ブリアン 「そうだよ」


インドラ 「ねこびんぼー でも?」


ジョン ブリアン 「なんだよ それ・・」


インドラ 「《ジンジン》が おそとに行って きいて 来たって」


ジョン ブリアン 「なにを?」


インドラ 「だれかが まじょは ねこびんぼー って 言ってたって。  ぼくが ねこびんぼー って なあに? って 《じんじん》に きいたら、 ねこのせいで いいものを たべたり すてきなものを もてないことだって 《じんじん》が 言った」


ジョン ブリアン 「そういことを人間は贅沢っていうみたいなんだけどね、そんな贅沢は魔女はいらないと思うよ」


インドラ 「いらないの?」


魔女 「だってどんなにいい物を食べたって、いい服を着たって、魔女はみんながいなきゃなんも楽しくなんてないもん、みんなと一緒に暮らすことが魔女の贅沢なんだよ」


インドラ 「・・」


ジョン ブリアン 「あの子はね、幸せを運ぶの」


インドラ 「しあわせ はこぶ・・」


ジョン ブリアン 「それに、《インドラ》のおかげで《まだないのたん》は およそに行っても困ることはないと思うんだ」


インドラ 「どして?」


ジョン ブリアン 「《インドラ》が人間との暮らし方をきちんと教えてあげたからさ」


インドラ 「だって ぼく 《じょんにいたん》と やくそく したもん」


ジョン ブリアン 「そうだったね・・」


インドラ 「かわいそうな子が来たら いっしょけんめ おせわするって、やくそく したでしょ」


ジョン ブリアン 「《インドラ》はちゃんと約束守ってくれたね」


インドラ 「そうだよ、ぼくが さみしかったときに してもらったのと おなじこと すればいいんだよ、 って 《じょんにいたん》が言ったもの。 《じょんにいたん》も 前にいた ねこたちから そうしてもらったんでしょ。  ぼくは あのとき はい!って うれしそうに おへんじしたよ」


ジョン ブリアン 「《インドラ》、ほんとうに偉かったね ありがとう」


インドラ 「はい・・」


ジョン ブリアン 「《まだないのたん》がおよそに行っちゃったらうんとさみしいと思うけど・・ でも我慢しなね   お兄ちゃんになったんだからできるでしょ」


インドラ 「・・ぼくは ぼくは 《まだないのたん》が およそに 行って ぼくのこと おもいだして さみしいって ないちゃうといけないと 思って  だから ぼく・・汗


ジョン ブリアン 「わざと そうしてるんでしょ」


インドラ 「・・」


ジョン ブリアン 「《インドラ》・・ 立派な猫になったね」


インドラ 「・・」


ジョン ブリアン 「僕はそこまで教えてないよ 自分でそう考えるなんて、《インドラ》はとっても優しい子なんだね」



それから・・

《インドラ》は魔女のところに来て思いっきり泣きました

まだ小さな心で《まだないのたん》のためを思っていっぱい我慢した分、わんわん泣きました


金曜日の夜のことです




         まじょねこ日記-Indra





そしてこの夜

魔女は《インドラ》のところに《まだないのたん》を連れて行きました


何も知らない《まだないのたん》は《インドラ》と一緒にいられることを凄く喜んではしゃぎました




まじょねこ日記-OIndra&Madanaino

      何も知らず、《インドラ》と一緒で、ただ嬉しいだけの《まだないのたん》と

      お別れを知ってしまって泣き過ぎ、目の周りがガビガビの《インドラ》




翌朝、早起きの家族②が言いました

《まだないのちゃん》は《インドラ》に抱かれて幸せそうに眠っていたよ、って



そうしてその日の午後

《まだないのちゃん》は新しい家族に連れられて魔女家にさよならしました




        まじょねこ日記-Madanaino



《まだないのちゃん》は真新しいバスケットに入りました


そこには既に《インドラ》から 「これ、もってって・・」 と言って貰ったボンボンが入れられていて

《まだないのちゃん》はボンボンの傍に座っています



《まだないのちゃん》のバスケットが外階段を上って行く時

《インドラが》が後を追いました


けど

途中の踊り場で足を停め・・


そこから先には進まず、ただじっと見つめていました


《まだないのちゃん》が行ってしまっても

ずっとその先を見つめていました



まじょねこ日記-Indra




《インドラ》、おうちに入ろう・・


魔女はお教室の途中だったので、2、3度そう声を掛けました


階段を降りて来て、途中で振り返った《インドラ》の顔は


「《まだないのたん》、げんきでね」 って、心でつぶやいているように見えました



        まじょねこ日記-Indra






              小さな胸にいっぱいの思い出を詰めて・・



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