ぼくのにっき | まじょねこ日記

まじょねこ日記

魔女の大切な仲間の猫たちの日常をみてください


インドラ

                


        まじょねこ日記-Indra



にっきをいいます!


《じょんにいたん》がおしえました

まじょがいないときです


ぼくたちがやった おもしろいことを まじょにいうんだよ




まじょねこ日記-Indra



だから ぼくは まいにち まじょにくっちゅいて ぴゃそきょんのそばにいました

だけど・・ まじょは ぼくから にっきを きかない

いちゅも じぶんで だまってかいちゃう


それで ぼくは ぴゃそきょんを じぶんでかちゃかちゃした



まじょねこ日記-Indra



そしたら 「いけません」 っていわれました


ぼくはつまらなくなってねるの

まいにち ずっとそうだった


だから ぼくは いいたいこと ちゃんと いっぱいあったのに

いっかいずつ わすれました




まじょねこ日記-Indra




だけど きょうは ぼくが ついに にっきいうんだって


ついに っていいかた 《じょんにいたん》 がおしえてくれたよ



なにいう?

きょうのことですよ



《りぇおぽん》が といれにはいって

といれじゃないとこにうんちした



(《インドラ》、どうしてそうなったのかをちゃんと言わなきゃ)


はい、《じょんにいたん》 



《りぇおぴょん》のおちりが といれから でてたんです



それから ぼくはてーぶりゅにのっかって ぼうのはいったいれもの(楊枝入れ)をたおして ぼうをちらかしました


どうしてそうなったかっていうと 

たのしかったからです


まじょが ぼくをみたから ぼくは いそいでてーぶりゅからおりました


どうしてそうなったかというと 

しかられるからです


::::@ぽ。ん  (またキーを押した!)



             ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



魔女 「《インドラ》、上手に言えたよ」


インドラ 「《じょんにいたん》におそわった」


魔女 「そう・・ これからも頼むね」


インドラ 「はい! こまったら《じょんにいたん》がてつだってくれるって」


魔女 「そうなの?」


インドラ 「《じょんにいたん》がいなくて ぼくがないてたら《じょんにいたん》が ぼくにいった だから がんばって、ってにっきをいったの」


魔女 「《ジョン ブリアン》はどうやって言ったの?」


インドラ 「・・わかんない だけど いったの」


魔女 「じゃあ、これからも《ジョン ブリアン》に手伝ってもらって日記を言ってね」


インドラ 「うん! そしたら《じょんにいたん》よろこぶでしょ」


魔女 「うん、すごく喜ぶよ」 


インドラ 「ぼく いっしょけんめ がんばる」


魔女 「いっしょけんめ・・ ね」



                ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




今は拙い日記だけど

《ジョン ブリアン》に日記の言い方を教わった《インドラ》はPCの側で一生懸命です


私がPCの前に座ると同時に《インドラ》が机に飛び乗り、私のやることのすべてを見ています


そして色々なことを言うのですが

昨日までは私がネパール日記を書いているため、自分の言うことを聞いてもらえないと

ボードのキーを押し始めます


そのうち、言うだけではなく、自分で書いてしまいそうな勢い


私が旅に出る前は日記やPCには興味も示さなかったのに・・



いつまで経っても水が飲めない《インドラ》に、根気良く水の飲み方を教え

常に世話をしてくれた優しい《ジョン ブリアン》と・・

この子はいつも一緒にいるんだね



        ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



昨日の日記は10月13日のことだ


その日から《ジョン ブリアン》はまったく元気をなくし

翌14日の誕生日には入院をし

15日に容態が悪いまま帰宅して  


そのまま眠るように逝ってしまったという


だから私は昨日の続き・・ 10月13日の夜から先の日記がどうしても書けなくなった


昨夜、仕事を終えて家に帰ると既に12時近かった


それからいただいたコメントを読んだ

そこには心のこもった言葉がいっぱい詰まっていて

ささくれだった心が久しぶりに暖かくなった気がした



そうして自分に目を向けてみれば

帰国からこれまで、ろくに食事も取らず、やりかけた衣替えもそのままで、寝たのか寝てないのかもわからない生活を送り


ガラステーブルに置かれた遺骨からは常に目を逸らし

気づけばいまだ《ジョン ブリアン》を追って、いつも彼のいた窓際に、おばあちゃんちの屋根の上に、棚の中のホットケーキパウダーの上をも・・ 探している自分がいる


これでもう終わりにしようと思うのに

もう一度だけ、もう一度だけそこを見ればきっといるかもしれない

そう思ってしまう・・



昨夜眠れぬままに自分の気持ちを考えた



この悲しみや淋しさを想うとき


それは一体誰の悲しみか、淋しさなのかと思い至って


他でもない自分のための感情でしかなく

流す涙も自分のため


それらは決して《ジョン ブリアン》と共有するものではなくて

自分本位の、身勝手な想い以外のなにものでもないのだ



これまで互いの辛い時期を助け合って共に苦難を乗り越えてきた《ジョン ブリアン》と私

だからこそ強く深い絆で結ばれていて

私はこれからも変わらぬ生活が続くと信じていた



そこに思いもかけない現実を突きつけられ

その最後に抱きしめることさえ許されなかった悲しみ

看取ることもできなかった苦しみ


私はどうしてもそこから抜け出せない


《ジョン ブリアン》は私の夢の中にさえ出てきてくれない

こんなに逢いたいのに・・


いつまでも眠らないでぼんやりしていた昨日の深夜

膝の上の《インドラ》が突然私を見上げて言った


「こーかいはじっかんのむだゃ」



最初は何を言ってるのかわからなくて・・


え? と聞き返すと


「こーかいはじっかんのむだゃ」


「・・《インドラ》どうしてそんなこと言うの? なんでそんな言葉を知ってるの?」


「ぼくしらない 《じょんにいたん》がいったんだもん・・」



後悔は時間の無駄・・


《ジョン ブリアン》

全ては必然だったんですか?


あなたが最後の姿を私に見せなかったこと

それも必然だったのですか?


だから私はこの事実を夢と信じて、姿の見えないあなたと共に生きていけば良いってこと?


それならば・・

あなたの無垢な優しさを纏って、私はこれからを生きて行きましょう