ジョン ブリアン
魔女 「みんな集まってどうしたの?」
僕 「《凜》が、『大切なお話があるからみんな集まって』 って言ったんだ」
魔女 「大切なお話なのに《ユリぼうず》が寝ちゃってるじゃない」
僕 「《ユリぼうず》は大切なお話には興味がないんだって」
凜 「《凜》から大切なお話があります!」
魔女 「何のお話?」
凜 「まじょはあっちに行っててください、これは猫のお話なんです」
魔女、退場
ジンジン 「わかった! 水に関するお話でしょ」
凜 「違いますよ!!」
ジンジン 「水の他にいったいどんな話があるのさ」
僕 「じゃあ何なの」
凜 「《りん》は・・」
凜 「そうやって《水玉》を待つ毎日はもうイヤなんです!」
ジンジン 「水じゃなくて《水玉》のことだったのね」
ユリぼうず 「ちょっといいですか・・」
凜 「はい、なんですか」
ジンジン 「てか、起きたの?」
ユリぼうず 「『こんなこと』の一番目と二番目は同じだと思うんですよね」
みんな 「・・」
バブー 「・・それよか《凜》、最近首につけ始めたリボンはどうしたの?」
凜 「取りました、猫ハウスにあります」
バブー 「どうして? 気に入ってたじゃない」
凜 「準備です」
バブー 「なんの?」
凜 「汚れるのがイヤな準備です」
僕 「どういうこと?」
凜 「・・とにかく! もうイヤなんです!」
ボンネット 「だから?」
凜 「《水玉》をさがしに行ってきます」
バブー 「誰が?」
凜 「《りん》が! それでみんなにドアを開けて欲しいんです」
ユリぼうず 「魔女お~、《凜》が僕らにドアを開けて欲しいって~」
凜 「どうして まじょに言うんですかぁ~!!」
魔女 「はい、却下」
凜 「きゃっきゃ?! きゃっきゃ、って何ですか! 行ってもいいんですか!」
魔女 「ダメです」
凜 「どうしてですか! きゃっきゃって言ったじゃないですか!」
その後も《凜》はずっと部屋の中を走り回ってうぎゃうぎゃと文句を言っていた
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僕 「魔女! 《凜》が外にいる!」
魔女 「どうして?!」
僕 「わかんない」
これがついさっきまでのお話です
もうご飯の時間なのに
まだ帰って来ていません
ちょっと前に雨が降って来ました
《凜》はどこまで《水玉》を捜しに行ったんだろう
魔女
いったいどうやって外に出たのかわかりません
ああ見えても《凜》はかなり利口なので、私は心配していません