公園を後にして・・ | まじょねこ日記

まじょねこ日記

魔女の大切な仲間の猫たちの日常をみてください

魔女


私は毎日公園には行かない

猫が食事をあてにするするようになるのが恐いからだ


子育て中の母親には十分な食事を与えるが

その他の雄猫は満腹にさせない

自分で餌を調達できなくなるからだ


勿論これからも見守っていくつもりだが

飼われないで生きるために必要な本能を失くして欲しくはない

それは極端な話、死をも意味するからだ


本当にみんなが辛くなるのは、食料のなくなる冬

どんなに頑張っても餌にありつけず、寒さと飢えで命を落とすノラ猫は多い

飼い猫と比べれば、ノラ猫の寿命の如何に短いことか・・


ノラ猫の寿命は4~5年

生まれてくる子供の生存率は約70%だ

しかしこれらは生活環境によっても大幅に左右される


そして猫の殺処分は年間274.000匹


ノラ猫が増えれば殺処分も増えるという悪循環もあり

ノラ猫に餌をあげる人間が非難されることも多い


これは色々な考えの人間が住む社会では意見の擦り合わない問題であるが

少なくとも、飢えた猫に餌を与える人間を非難する前に

飼い猫を捨てるような無責任な人間を非難すべきだ


唯一確かなことは


動物たちに罪はないということ



ノラ猫を拾って、家族同様に可愛がっておられる方々は

人によって翻弄された命をいとおしむ人たちだ

心無い人間のツケを黙って受け入れて家族として迎え入れ、共に暮らす人々だ

不幸な動物に同情し、心を痛める人もまたそうだ


何よりも分からなければならないのは


この世界は人間だけのものではないというごく当たり前のこと



この世界はあまりにも人間の都合で成り立っていないか


非難するのは簡単なことだ

増してや何も行動しないで、口や文字だけで非難するのは卑怯だよ


そうではなく、同じ人間として、どうやってその責任を取るのかを一緒に考えて欲しい

ここまで来たら自治体レベルで考えなければ収拾はつかないですけど



動物の殺処分0は日本では遠い夢の話ですか

現実にそれを実行している国もあるというのに・・


すべては人たる者の心に在るはずの優しさの問題でしょう


優しさを行動に移すのはそんなに難しいですか

そこから生まれる知恵はないのですか

言葉を発せられない者の苦しみを聴く心を、人間は持ち合わせていないのですか

本当に人間は高等なのですか

高等な脳と下等な心のアンバランスが創り上げた世界には・・ 思いやりなど存在しない



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公園から帰るのがどんどん辛くなってきている

この時もそうだった


公園を出ると 《すがりつき君》たちの縄張りで

ここはどうもひとり立ちのために公園から出された若い雄たちの集まりのようだ


みんな、また来るね


                   
まじょねこ日記-Okan
                 ついて来る《おかん》



まじょねこ日記-Kuromaru
              一生懸命に隣を歩く《黒丸》


まじょねこ日記-Mike
                《三毛》母さんも送ってくれるのね



まじょねこ日記-Mike
               あんなに警戒心が強かったのに・・ 

 


      まじょねこ日記-Sugarituki
                 そして《すがりつき君》



この日、《すがりつき君》は前足を痛めていて、びっこをひいていた

それでも懸命について来る姿があまりに痛々しくて、抱いて戻るがまたびっこをひきながらついて来る

それを何回か繰り返し・・


ここから先は人間の住処

彼らの足が止まる


みんな、送ってくれてほんとうにありがとうございます



      まじょねこ日記-Okan
            《おかん》、今度来るとき塗り薬持って来るね



      まじょねこ日記-Mike
                 《三毛》は子育てを頑張るのよ
     

      まじょねこ日記-Odd eyeta

                《オッドアイタ》は目を大事にしてね



まじょねこ日記-Kuromaru
                 《黒丸》も今度は薬を塗ろうね



まじょねこ日記-Sugarituki
       《すがりつき君》、動き回らず、なるべくじっとしていなさい 



「また くる・・?」


「うん、また来るよ」


                               『8月8日の野良猫軍団の様子』


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今日、家族①と一緒に公園を掃除して来た

菓子の包み紙やパック、コンビに弁当の容器、空缶、ビン、タバコの箱や吸殻、そして犬猫の糞

全部分別して回収して来た


公園もすっきりしたが、それよりやっと自分の気が済んだ


まじょねこ日記-Park

          昨日の画像で《白茶》がご飯を食べていた場所



まじょねこ日記-Sugarituki
《三毛》親子がいたところも柵を乗り越えてゴミを回収

この下が若者猫軍団の縄張りで、「はやく こっちに きて!」 と、呼ぶ《すがりつき君》



いつも人気のない公園には一人の老人の姿があって、野良猫軍団は1匹もいなかった


「猫は好きですか」 唐突に訊ねた魔女の言葉に

老人は顔をあげて 「好きだよ」  と答えた

それで私はホッとした

そして掃除をする私たちに、老人は 「ありがとう」 と言って自分の足元のごみをかき集めてくれた


老人は、ここに猫がいることを知っていて、会いたくてやって来たのだと語ったが

結局、用心深い野良猫軍団は最後まで姿を現さなかった

だから持って来た薬もつけてあげられなかった


私たちが帰る時、老人はまだそこにいた

誰か1匹でも出て来てあげたらいいのに・・


公園を出ようとした時、ガリガリに痩せた《サビ》が森の中から鳴いた

森と公園を遮る壁に容器を乗せて、持って来たご飯をあげる

山盛りの食事が終わると、《サビ》は何度も振り返りながら森に戻って行った

やはり人がいるとみんな森に隠れて出て来ないようだ


公園の出口に差し掛かると

《すがりつき君》がびっこをひきながら走って迎えに来てくれた

足は少し良くなっているようだ

私は《すがりつき君》を抱っこして、彼のなわばりに向かった