一念岩をも通す | まじょねこ日記

まじょねこ日記

魔女の大切な仲間の猫たちの日常をみてください

ジョン ブリアン


昨日もそうだったんだけど

今朝もまた《ボンネット》がトイレに立てこもってる・・

おかげでトイレ前は大行列だ


      まじょねこ日記-Bonnet

水玉 「おい、まだかよ・・」


ボンネット 「・・」


僕 「《ボンネット》、早くどいてよ」


ボンネット 「・・」


ジンジン 「早くして! 僕漏れそうなんだから!」


ボンネット 「ククッ・・」


アゾ 「な、なにやってんだ どきなっしゃい!」


ボンネット 「クッ・・ ククク・・」


僕 「魔女、ドアを開けて僕を外に出して!」


ジンジン 「僕ももう我慢できないよ!」


水玉 「早くっ!」


それで魔女がドアを開け、僕たちは外に走った

だけど僕はどうしても外ではトイレが出来なくて・・

また家に戻った


《ボンネット》はまだトイレに立てこもっていて・・

僕は気が狂いそうになってぎゃんぎゃん鳴いた


仕方ないからって、魔女が《ボンネット》を抱き上げて

僕はトイレに飛び込んだ


《ユリぼうず》がやって来て

《ボンネット》を見上げながら言った


「僕ら病トモだねえ!」


と、いう事は・・  どうやら《ボンネット》はぼーこーえんになっちゃったみたい

(膀胱におしっこが溜まっているので多分結石だと思う)


みんながトイレを終わると

《ボンネット》はまたトイレに立てこもった

そしてそれを何回も繰り返した


《ユリぼうず》の言うとおり・・

あれはぼーこーえん顔だ


《ボンネット》を心配した《バブー》がずっと側に付き添ってる


     まじょねこ日記-Bonnet&Babu
          《ボンネット》・・ 大丈夫?


魔女が言った

「《ボンネット》、病院に行こう」


それでなくても気の弱い《ボンネット》は

その言葉に、大きく見開いた目が閉じなくなってしまった


魔女は構わずバスケットを持ち出して来て

そこにタオルを入れたり

お財布にお金を入れたりし始めた


そんな魔女の様子に

《ボンネット》が出窓の下で目をオッ開いたまま尻尾をお腹に巻き込んでおろおろしている


手術(虚勢)から帰って来てからというもの

《ボンネット》は猫が変わってしまい

それまでとは違って、すっかりビビリ猫になってしまった


ボンネットにとって病院は、これまでにそれと予防接種で2回行ったきりだ

今度はどんな猫に変身して戻って来るんだろう・・


魔女 「《ボンネット》、さあ行くわよ」


ボンネット 「い、いやだ・・」


魔女 「辛いんでしょう」


ボンネット 「やだ・・ やだ・・ 病院は絶対イヤだ!」


魔女 「手遅れになるといけないからね」


ボンネット 「ぅぅ・・ ぅぅ・・ ぅっ・・」


魔女 「何してるの・・ 行くわよ!」


ボンネット 「ぅぅ・・ ぅ・・ うううっ・・」


魔女 「どうしたの・・」


ボンネット 「ううう・・ うう・・ うううう~ う~~!!」


魔女 「・・」


ボンネット 「ううううう~!!

            うう~~~~!!!」


僕 「う、うわあ! 魔女、《ボンネット》がっ!!」


魔女 「どうした!」


僕 「た、大量のおしっこをしたあ~!!」


魔女 「ひぃえ~!!」


魔女が《ボンネット》のおしっこを雑巾で拭いている間中

《ボンネット》は魔女の周りをおろおろし・・

聞き続けた


ボンネット 「これでもう病院に行かなくていいよね・・」


魔女 (塞いでた石をおしっこで押し出した・・)


ボンネット 「行かなくて・・ いいんだよね・・」


魔女 「い、いいよ・・」


僕 「すごいや! どうしてもイヤだって言う気持ちがあればこんな事だってできるんだ!」


魔女 (一念石をも押し出す・・)


魔女がバスケットを片付け始めた

それを見た《ボンネット》は大喜びで部屋中を駆け回った

《バブー》と《凛》がそれを追いかけ、にぎやかな鬼ごっこがが始まった


     まじょねこ日記-Bonnet
            わ~い! わ~い!!


僕は《ボンネット》を見直した


水玉 「おい、《ユリぼうず》、おまえもあんな風になったら《ボンネット》を見習えよ」


ユリぼうず 「僕は病院好きだからやんない」


しかし、《ボンネット》がそういう体質だということは留置かねば

今後もこうして押し出して家計を助けてくれますように・・  

                                   魔女