魔女
マチンドラ寺院がある辺りはインドラチョークフ付近ということもあり、常に地元の買い物客で溢れている
※ インドラチョーク→食器、衣類、日用雑貨などの店が集中している
そこに設えられた特設抽選会場には1等の車のチラシ(さすがに車の現物はなかった)や、2台のバイク、SANYOの冷蔵庫、洗濯機、その他5等以下の商品が飾り立てられている
この日は抽選発表会ということで
会場の台の上には係りの男性がおり
音声の割れたマイクで当選番号をガナっていて
抽選会場の周りを多くの人々が取り囲んでいた
その会場の空間、床下に《バブー》は潜んでいる
布を潜り、そこに入って行った《バブー》
その後ろ姿は
「僕はここにいるから安心してね」 と語っているようだった
あれだけの人々が取り囲み、行き交っている中心に
ポッカリと空いた誰もやって来ないし、誰も目にも触れることのない空間
そんな不思議な場所に《バブー》はいる
魔女は《バブー》の知恵と生命力を強く信じることにして
バジャチャリア氏とインドラチョークを後にした
少し歩いた所で、誰かが魔女の名を呼んだ
見上げると、アカシュ バイラヴ寺院の高い窓からロミタが手を振っている
アカシュバイラヴ寺院でワークシップをするサイババヘアーでお馴染みのロミタ
この前寝込んでしまってロミタとの約束が果たせなかった
ロミタにその事を謝るついでに、この寺院におわす様々な神様にもご挨拶をするべく、バジャチャリア氏と共に立ち寄った
その後、私たちはカーラバイラブのレリーフを見ながらダルバール広場を通り抜け
ひとつの石を彫って作ったというシバ神の化身、カーラ バイラヴ
乱暴者然とした表情で、右手に剣を振り上げ、死体を背負ったような姿だが、ビジュアル的に可愛いいから好きだ
裏道りで、カトマンズ最古の飾り窓を眺めたり
ニューロードの高級店の隙間を奥に入り、そこの建物の奥でネパール独特の砂糖菓子を買うバジャチャリア氏を待ったり
その店と店との間にある細い隙間を奥に入ると、そこは全く違った庶民の空間
表通りが高級店で覆われても、その壁の向こうでは庶民がこうして息づいている
この狭い場所は、美味しい揚げ菓子屋、イスラム服の仕立て屋などがあり、ヒンズー教徒、仏教徒、イスラム教徒がうろつく不思議な空間だ
バジャチャリア氏は途中の道で大量のドーナッツも買い
それからタクシーを拾って彼の自宅に向かった
自宅では奥さんやお嫁さんの作った美味しいダルバートやデザートをいただき
暫く話をしておいとました
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しかし、この日はまだ終わらない
ラクスマンとデイブの店に行かなきゃ、そろそろブッ飛ばされるぞ・・
ちょっとヨタり気味で奥まった所にある店のドアを潜る
広い店内は相変わらず外国人客が多い
デイブ 「魔女!いったいどうしてたんだ! 心配してたのにっ」
ラクスマン 「この5日間何やってた!」
魔女 「・・病気で2日間寝てて、その後療養のためにハティバンに行ってた」
ラクスマン 「病気ならどうしてそう言わない、なんだってしてやったのに」
魔女 「・・病気の時はひとりでじぃ~っとしていたい」
デイブ 「まるで動物だな・・」
ラクスマン 「明日の約束を覚えているんだろうね!」
魔女 「覚えてるよ・・」
デイブ 「じゃあ言ってみなよ」
魔女 「デイブの家に行く・・」
デイブ 「よしっ」
ラクスマン 「デイブがタライから地鶏を取り寄せたんだよ」
(タライ→タライ平原・カトマンズから南へ約100kmのインドとの国境地域)
デイブ 「これがすごく美味いんだよ!」
魔女 「マジか!」
それでやっとホテルに戻った
そして・・
ようこさんがダウンしてしまった