ジョン ブリアン
今日はことのほか暑く
僕らも魔女も部屋の中で倒れていた
誰も動かず、体は寝て、頭はぼぉ~としていた
ちょっとお日様が向こうに言った頃
魔女がゆらゆら起き上がって言った
「さて、お掃除でもするか・・」
僕 「こんなに暑いのに大丈夫?」
魔女 「今日はニャバーランドの家族が帰って来るからね!」
僕たち 「ええ~っ!!」
水玉 「今日なのか!」
ジンジン 「僕らの家族が帰って来るんだ!」
アゾ 「そ、そりゃ大変ですがっ!」
僕 「何かを燃やすんだよね!」
魔女 「おがらね」
僕 「火事みたいに燃やすんだよね!」
魔女 「本当は火事みたいには燃やさないの、ただ毎年そうなっちゃうだけ」
僕 「おがらどこ?」
魔女 「ない」
水玉 「どうするんだよ! あれ、道しるべだべ」
魔女 「・・割り箸燃やす」
水玉 「なんでっ!」
魔女 「車が壊れかけてるから、おがら買いに行って途中で止まっちゃったら困るもん」
ユリぼうず 「車、壊れかけてるの! マズイじゃん!!」
水玉 「歩いて買ってくりゃいいじゃんか」
魔女 「動きたくない・・ 外に出たくない・・」
水玉 「少しは動けよっ」
魔女 「やだ・・ いいじゃんかノロシさえ上げればいいんだから、何だって煙が出ればいいんだよ」
ユリぼうず 「しきたりを大切にしない女だ・・」
魔女 「宇宙から来た猫に言われたかないわ」
そうこうしているうちに、思いがけずお供え物が届いた
それは《インジゴ》の大好きな果物だった
![まじょねこ日記-Gift 09813](https://stat.ameba.jp/user_images/20090813/20/majo-cats/59/f4/j/t02200165_0450033810232293256.jpg?caw=800)
![まじょねこ日記-Gift 09813](https://stat.ameba.jp/user_images/20090813/20/majo-cats/38/72/j/t02200165_0450033810232293248.jpg?caw=800)
ジンジン 「うわぁ~! 超豪華だねぇ!」
水玉 「また魔女が泣きながら食うんだべ・・」
僕 「いつも魔女は果物を《インジゴ》と分け合って食べていたから・・ 《インジゴ》、うんと喜ぶね!」
バブー 「だれが かえって 来るの?」
ジンジン 「今までこの家で暮らしていた猫たちだよ」
ユリぼうず 「《バブー》と《凛》には僕がみんなを紹介して差し上げる」
バブー 「みんな・・ どんな ねこ・・?」
水玉 「心配するな、優しい猫ばかりだから」
僕 「早くみんなと会いたいな」
ジンジン 「僕と《水玉》のお母ちゃんと弟の《伐》、そして妹の《なでしこ》も来るんだ」
僕 「《今日ちゃん》はやっぱり白い犬になってやってくるのかなぁ」
ボンネット 「ねぇ・・ 帰るおうちのないねこもいるの・・?」
僕ら 「・・」
僕 「ねえ魔女、帰るお家のない猫はどうするの?」
魔女 「みんなうちに来たらいいんじゃない?」
僕 「いいの!」
魔女 「み~んなここに来たらいいよ!」
水玉 「すし詰めだな・・」
こうして魔女は割り箸を燃やした
元ペンキ缶、今は蚊取り線香入れ、そして時には《ユリぼうず》の・・
ユリぼうず 「あ~ぁ、 また燃しちゃったよ・・」
凛 「 」
みんな見えますかぁ~
みんなのおうちはこっちですよお~
おうちのない猫さんたちぃ~
みなさんここにきてくださぁ~い
ユリぼうず 「来たっ!」
水玉 「え、どこ?!」
魔女 「へえ・・ やっぱ西の空から来るんだ・・」
みなさま、今夜は寝ないで無礼講ですよお~
魔女、もう日記終わりにしていい?
僕、《伐》とたくさんお話したいの
いいよぉ~
やったあ~!!