魔女家の怪談 | まじょねこ日記

まじょねこ日記

魔女の大切な仲間の猫たちの日常をみてください

水玉


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ボンネット 「ねえ見て、《りん》が おかしいよ!」


バブー 「さっきから ずっと ああなんだよ」


ジンジン 「鏡の中の猫と戦ってる・・」


ボンネット 「かがみ、っていうのの うしろにも 行ってみてるよ」


バブー 「あれさぁ、うしろには ねこ いないんだよ」


ジョン ブリアン 「そんな事知ってるよ、僕も前に見たもん」


バブー 「かがみの ねこは おとなしいんだよ」


ボンネット 「そうだよ、ひっかくふりして ひっかかないんだ」


俺 「だけど《凛》の相手は相当暴れているようだぞ」


バブー 「どうしてだろう・・ わたしの時は あばれたりなんて しないで じっとしてるのに」


ジンジン 「そう言えば僕、この前鏡の中で《水玉》見たよ」


俺 「ひぃえ~!」


ジンジン 「知らない猫の後ろを歩いてた・・」


俺 「本当に俺だったのか!?」


ジンジン 「うん、だって3つの足でよったよったと歩いていたもの」


俺 「俺らしくないじゃねえかよっ!」


ジンジン 「あれは間違いなく《水玉》だった!」


アゾ 「そ、そでで・・ 知らないねっこが いたんですか、 そでは ど、どんなねっこだったんでしょーか?」


ジンジン 「えっと・・ なんか《ジョン ブリアン》みたいな猫だったな」 


ジョン ブリアン 「なら僕だって、鏡の中で《ジンジン》を見た事あるよ」


ジンジン 「しょえ~!! 僕が鏡の中にいったっていうの?!」


ジョン ブリアン 「だけど鏡にはもう一匹知らない猫がいた」


ジンジン 「ど、どんな猫だった?」


ジョン ブリアン 「・・《バブー》を大きくしたみたいな猫だった」


バブー 「わたしだって かがみの中で《ボンネット》見たよ」


ボンネット 「・・こわいよぉ」


バブー 「その時も《ボンネット》の前に知らないねこがいたよ」


ジョン ブリアン 「どんな猫だった?」


バブー 「《ジョン ブリアン》みたいなねこだった・・」


ボンネット 「ぼくは かがみの中で 《バブー》を見たよ」


俺 「やっぱ・・ その他に知らない猫がいたのか?」


ボンネット 「・・いた」


俺 「どんな猫だった!」


ボンネット 「・・ ・・」


俺 「わかんないのかよ!」


ボンネット 「・・ちょっとだけ、《水玉》みたいだった」


俺 「ちょっとだけ俺って・・ どんなだよ!」


ボンネット 「でも知らないねこだった」


アゾ 「だ、だでなんだ! そやつは!!」


俺 「そ、それはなにか・・ ま、『魔女家の花子さん』 みたいなものなのか?! そうなのか?!」


全員 「・・ ・・」


ジョン ブリアン 「ま、魔女お~!!」


魔女 「さっきから聞いていたよ・・」


ジョン ブリアン 「ここの部屋には鏡の中にもう一人の僕らがいて、その他にも知らない猫がいっぱいいるんだよ!  わあ~~ !!


魔女 「《ジョン ブリアン》、落ち着いて!」


俺 「鏡の中の知らない猫はいったい誰だよ!」


ジョン ブリアン 「ここにはいったい何匹の猫がいるの!」


魔女 (話がかなりややこしくなってるぞ・・)


ジョン ブリアン 「魔女!鏡の中の知らない猫は誰なの!」


魔女 「え? えっと・・ ド、ドッペルゲンガーさん・・」


俺 「誰だよ・・」


魔女 「みんな優しい猫たちだから心配ないよ」


俺 「みんなって・・ ド、ドッペルがいっぱいいるのか!」


ジョン ブリアン 「僕たち以外の猫がこの部屋にいるの?!」


ジンジン 「そんなの気持ち悪いよ!」


アゾ 「こ、こんな家 もどって来なければよかった・・ どーでしょー?」


俺 「俺に聞くなっ!」


魔女 「いいから・・  また見かけたら仲良くしてあげな


ジンジン 「見かけたかないよっ!」


ボンネット 「まじょ、見てよ! 《りん》が ドッペルさんと たたかっちゃってるよ!」


魔女 「・・」


バブー 「本気で ぶってるよ!」


アゾ 「あ、あでだ・・ どうも・・ 《あじょ》には 《りん》が たったかってる あいてが 《りん》に見えるんだが・・」


俺 「んなわけないだろう! ばか!」


アゾ 「そ、そーですよねぇ~」


ボンネット 「まじょ、《りん》はドッペルさんと戦ってるの?!」


魔女 「いや・・ ああなると カプグラ症候群かと・・」


俺 「なにっ! ドッペルさんじゃなくて今度はカップグラさんなのか!」


ジョン ブリアン 「魔女、鏡を捨てて!」


魔女 「何言ってるんだ」


俺 「そうだよ! 気持ち悪いから捨てろよっ!」


魔女 「ダメだよ、そんなことをしたら顔に鼻くそがついていてもわかんないじゃんか!」


俺 「鼻くそと鏡の間にどんな関係があるんだよ!」


ジョン ブリアン 「《水玉》なんて鼻くそつけっ放しでも平気じゃない」


俺 「え・・ 俺、鼻くそついてる?」


ジンジン 「毎日ついてるよ・・」


俺 「マジで! 知らなかった、 すんげぇショックだな・・」


魔女 「とにかく、顔に鼻くそがついてるかもしんないから捨てない!」


俺らはいったいどんな家で暮らしてるんだ


こんな家に比べたら・・

お化け屋敷の方がよほど怪しくないぞ