魔女
昨日までの騒ぎが嘘のように
今日の軍団は静かだ
久し振りの晴天だというのに誰も外に出ず
軍団はひたすら部屋の中でうずくまるばかりだ
諦めモード突入・・
魔女は発つ前日には必ず、ばかデカい紙に赤や黒のマジックペンで留守中の注意事項を書き、それをリビングのドアの片方に貼り付ける
それはテーブルには乗せ切れない大きさなので
床に広げて書くのだけれど・・
軍団はそこではっきりと悟り
ぐったりと元気を失くす
まるで誰もいないような部屋の中
この異常な様子によって
さすがに《バブー》も何かを感づいたようで
魔女に対して反抗的な目を向け始めた
それは
(マジョ ノ セイダ・・)
と言わんばかりの目だ
あれだけ荒れ狂っていた《ジョン ブリアン》が
夜になって膝に乗ってきた
ジョン ブリアン 「魔女・・ 気をつけてね」
魔女 「ごめんね・・」
ジョン ブリアン 「僕、頑張るね・・」
魔女 「うん、頑張って待っててね、みんなにもそう言っておいて」
ジョン ブリアン 「わかった」
魔女 「薬の袋、隠さないでね、家族①や②を困らせないでね」
ジョン ブリアン 「うん・・」
それから《ジョン ブリアン》は自分の体を魔女の胸にくっつけ、何かをお祈りするように目を瞑った
《水玉》は全く元気のない様子で横たわっている
![まじょねこ日記-Mizutama 0925](https://stat.ameba.jp/user_images/20090305/21/majo-cats/16/2b/j/t02200129_0400023410148781810.jpg?caw=800)
《ユリぼうず》は私に背中しか見せてくれない
《ボンネット》はコタツに潜り込んだまま
《アゾ》は巻貝のように形でまったく動かず
《バブー》は相変わらず私を睨み続け
そして《ジンジン》はただじっと私を見詰めていて
今日の夕食の時、玄関で《涼子》に
「明日からしばらくいないから、気をつけて暮らしてね」
と言ったら
「ご飯はちゃんと貰えるのよね!」 と言われた
明日早朝旅立ちます
3月の終わりには、ネパールから思い出を連れて戻ります
またその時、ここでお会い致しましょう
では、今から仕事に行って来ます
こ、これから仕事ですか!
はいそうです!!