ジンジン
魔女が泣いている!
涙をいっぱい出して泣いている!
ジョン ブリアン 「魔女! どうしたの!!」
ボンネット 「まじょ・・」
僕 「魔女、大丈夫!?」
バブー 「マジョ、 ドシタ・・ ドシタ・・」
水玉 「玉ネギを食べたんだ・・ それも生のままで・・」
僕 「・・! ど、どうしてっ」
アゾ 「たっ、たっまねぎなんて ねこでも たべまっしぇんだろがっ」
水玉 「パンと間違えたんだって・・」
僕ら 「ひぇ・・」
ユリぼうず 「バカなんじゃないの・・?」
僕 「どうやったらパンと玉ネギを間違えるんだ・・?」
ユリぼうず 「バカだから」
ジョン ブリアン 「口のそばに持っていった時、ひどい臭いがするじゃない!」
水玉 「間に合わなかったんだ・・」
僕 「なんで」
水玉 「素早すぎて・・」
僕 「それだって玉ネギとパンじゃ・・」
水玉 「半分に切ってある玉ネギが台所にあって・・」
ユリぼうず 「どうせ玉ネギの白い所と皮の色の濃い所だけを見てパンだと思い込んだんでわけでしょ」
僕 「それにしたって、玉ネギをパンだなんて・・」
水玉 「ひどくお腹が減ってたんだよ・・」
ジョン ブリアン 「ねえ・・ まだ泣いてるよ」
僕 「 『僕らのご飯を食べていいよ』、って言ってみようか」
水玉 「・・いいけど、いただき物の猫用高級食品だけは食べられたくない」
ジョン ブリアン 「それより《水玉》、またどこかの家に忍び込んで人間の食べ物をとって来てあげてよ」
アゾ 「そ、そでが ええ、 じぇったい ええ!」
水玉 「えくねえよ!」
アゾ 「《ア、アジョ》が ゆるす!」
水玉 「なんでおまえが許可してんだよっ!」
ジョン ブリアン 「まだ泣いてる・・ 魔女の目も鼻もおかしな色になっちゃってるし・・」
バブー 「マジョ・・ チュッサイ」
ボンネット 「『チュッサイ』 じゃなくて 『くさい』、っていうの」
バブー 「クッサイ・・」
僕 「生の玉ネギ食べたんだから臭いに決まってるだろうよ」
ジョン ブリアン 「半分の玉ネギを全部食べちゃったの?」
水玉 「まさか・・ くガブ!って噛んでから吐き出したよ」
ユリぼうず 「・・幻覚見るようになっちゃおしまいだな」
水玉 「なに言ってんだ、玉ネギをパンだと勘違いしただけじゃないか」
ユリぼうず 「それって、ほぼ幻覚じゃん」
ジョン ブリアン 「そんなこと言うなら、自分の体にくっついてる多すぎる肉を魔女に分けてあげたらいいじゃん!」
ユリぼうず 「なぁんだとお~!!」
ジョン ブリアン 「僕、もう負けないからね!」
ボンネット 「やめなよ・・」
僕 「あ・・ 魔女、どこに行くの?」
魔女 「仕事・・」
水玉 「その顔じゃヤバイよ」
ジョン ブリアン 「魔女、目の色が濃いよ」
魔女 「これは充血っていうの・・」
アゾ 「め、目の下が がっび がっびですが 知っとる?」
魔女 「長時間泣いたからね・・」
僕 「魔女、鼻から水が垂れてるよ」
魔女 「鼻水が止まんないのよ・・」
水玉 「魔女、口が臭いよ」
魔女 「もう うるさいよ・・」
ジョン ブリアン 「魔女・・ 夕食は僕らと一緒に食べよるといいよ・・」
魔女 「・・」
今日の日記は玉ネギの話だけで終わってしまった・・
あまりにも泣き顔のインピャクトと玉ネギ臭が強すぎて
他の出来事がなんも思い出せない