混乱の魔女家 | まじょねこ日記

まじょねこ日記

魔女の大切な仲間の猫たちの日常をみてください

ジョン ブリアン


《ジンジン》が昨日からご飯を食べ始めたんです!

お水も飲み始めましたあ~!


ずっとうずくまっていた《ジンジン》が、

ご飯を食べてみようかな・・ って感じでずいぶん振りに台所にやって来た

魔女はびゃ~びゃ~言ってカリカリを《ジンジン》のお皿に入れた


僕らはみんなで《ジンジン》を取り囲んで見詰めてた

すると《ジンジン》が弱々しい声で

「見ないで・・」 と言った


それで僕らはわざとあっちを向いたりこっちを向いたりして見ない振りをしながら見ていたら・・

《ジンジン》、ものすごくゆっくりな感じでお茶碗に顔を入れた

僕らが息を呑んでいると・・

なにやってんだよ!

いきなり《バブー》がそのお茶碗に顔を突っ込んでカリカリを食べようとしたんだ

《ユリぼうず》がそれを秒殺で殴り飛ばし

《バブー》はひっくり返ったまま呆然とした


そして再び《ジンジン》の顔がゆっくりとお茶碗の中へ・・

僕らはみんな、顔をあちこちにむけながらも目を思いっきり端っこや下に向けてその様子を見ようと頑張っていた


カ・・ カリ・・


僕ら (た・・ 食べた・・ 食べた! 食べた!!)


ジンジン 「ごちそうさま・・」


僕ら 「ひぇ~・・」


魔女 「これで終わり?」


ジンジン 「うん・・」


すごく振り(9日振り)に食べた食事が・・

カリカリ1粒だけ


でもそれから暫くすると


ジンジン 「ごはん・・ 食べてみようかな・・」


今度は2粒食べた・・


昨日はそれを何回か繰り返し

最後には5粒食べたんだ


そして今日

朝ご飯の時、催促する僕らと一緒に《ジンジン》も小さな声で鳴いていた

そして、カリカリを10粒くらい食べたんだよぉ


結局夕方までに何回か 「ご飯ちょうだい・・」

と魔女に頼んでちょこちょこ食べを繰り返している


《ジンジン》だけが何回もご飯を貰ってズルい!って

《ボンネット》と《バブー》が大騒ぎをするから

《ジンジン》がご飯を食べている間中

このチビ猫2匹は魔女の両脇に抱えられて暴れてる


《ジンジン》、もっともっとご飯を食べて下さい



ユリぼうず


昨日のことだけど・・

魔女は一日中仕事で忙しかった


それでやっと僕らの夕食の時間になった時

《ジョン ブリアン》がいない、と騒ぎ出した

お昼休みの後からずっと姿が見えないって


案の定・・


魔女 「《ユリぼうず》・・食事が終わったらさぁ・・」


僕 「イヤだ」


魔女 「外に出した覚えはないんだけど、でも魔女はバカだから自信がないんだよ・・ 車も危ないし、知らないオス猫にいじめられてるかも知れないし、どこかで倒れてるかも、 ひょっとして可愛いから拉致られた・・わあ!どうしよう!!」


水玉 「だけど、《ジョン ブリアン》は用心深いから車と拉致の線はなくないか」


アゾ 「し、しょれに、《ジョンブブ》は さいきん じぇっこうちょーでしたから いっきに いっきだおれは いたしましぇんだろが どーでしょー?」


僕 「それに、なんだか僕、《ジョン ブリアン》が遠くにいる気がしないのね」


魔女 「だってさっきから何十回も呼んでいるのに帰って来ないじゃんか!」


魔女は僕らに向って 「もういいよ!」

って怒って、自分で探しに出て行った


そして暫くして

「どこにもいない・・」 と言いながら帰って来た


魔女の頭の中はもう《ジョン ブリアン》のことで溢れちゃって、何をやってもまともに出来なくなっちゃった


魔女 「夕食の時間にいないなんてことが既に有り得ないのに、もう9時になっちゃうよ・・」


家族② 「そのうち帰って来るよ・・」


魔女 「ウン十万もかけて治療してきたのに・・ 外で野垂れ死になんてされた日には、魔女は死んでも死にきれない! もう一度《ジョン ブリアン》と《涼子》も探しに行く!」


それで今度は車で探しに出かけて行った


魔女が出て行ったあと・・


ガリガリガリ・・ ガリガリガリ・・


家族② 「何の音だ・・?」


水玉 「何かを引っかく音だよ・・」


家族② 「どこから聞こえる?」


アゾ 「し、し、しった・・」


それで家族②と僕らは階段を降りて行った


アゾ 「こ、こっこである!」


そこは寝室だ

家族②が扉を開けると・・

すごい勢いで何かが飛び出して来て、まだ階段の途中にいた僕の横を走って行った


家族② 「今のはなんだ!」


アゾ 「ジ、ジョン・・ビ?」


家族② 「ジョンビ・・」


水玉 「《ジョン ブリアン》だった・・」


家族② 「・・《水玉》 動体視力凄いんだね」


僕は《ジョン ブリアン》を追いかけて洗面所の窓から外に出た

《ジョン ブリアン》は駐車場で利き手の方を一生懸命に見ていた


僕 「《ジョン ブリアン》、何やってるの? 中に入りなよ」


ジョン ブリアン 「僕、ここで魔女を待ってるの」


僕 「なんで・・」


ジョン ブリアン 「だって・・魔女は僕を探しに行ったんでしょ」


僕 「なら、魔女が家中を探している時に何で返事をしなかったのさ、魔女は寝室にだって何回も探しに行ったじゃないか」


ジョン ブリアン 「僕・・ 魔女とかくれんぼしたかったの」


僕 「・・」


車が帰って来て・・

駐車場で待っていた《ジョン ブリアン》と一緒に魔女が部屋に入って来た

魔女は家族②に説教をくらった


家族② 「あの寝室に出入りするのは魔女だけだよね」


魔女 「うん・・」


家族② 「魔女と一緒じゃなきゃ入れない訳だよね」


魔女 「うん・・」


家族② 「どうせ寝室に何かを取りに入った時にドアを開けっ放しにしたんじゃないの? それで《ジョン ブリアン》が見つからないように入ってどこかに隠れてしまって、魔女が出る時ドアを閉めちゃったんでしょ」


魔女 「たぶん・・」


家族② 「何もかも自分のせいじゃん!」


とんだお騒がせだったが・・

実は・・ 魔女家にはもうひとつ大問題が起こってしまっているんだ


《涼子》が・・

もう1週間も帰って来ない


魔女と僕らは毎日探し回っている

特に《水玉》は、夜になると《涼子》を探してきてくれと頼まれるからあちこちを探し回る日が続いてヘトヘトだ

《涼子》はどこに行っちゃったんだろう

僕の感では・・ この近くにはいないんだよ


僕らの憂鬱はまだまだ続く