猫日記 ~ 泣かないで・・ ~ | まじょねこ日記

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魔女の大切な仲間の猫たちの日常をみてください

魔女


午前と午後の仕事の合間に《ジョン ブリアン》の面会に行った


《ジョン ブリアン》は、ICUの部屋の奥でうずくまっていた

近寄ると、鳴きながら起き上がった




ジョン ブリアン 「魔女・・ 魔女・・」


魔女 「《ジョン ブリアン》・・」


ジョン ブリアン 「そこ・・ そこだよ」


魔女 「なに?」


ジョン ブリアン 「開けるところ・・ この・・扉を開けるところ」


魔女 「《ジョン ブリアン》・・ この扉は勝手に開けてはいけないんだよ・・」


ジョン ブリアン 「僕・・ お家に帰るんでしょ・・」


魔女 「まだ帰れないんだよ、もっと元気になったら帰ろうね」


ジョン ブリアン 「僕・・ もう元気・・ 見て見て」


《ジョン ブリアン》はその場に横になり、回転して見せた

点滴のチューブが体に巻きついてしまった

起き上がった《ジョン ブリアン》は体を揺らして呼吸をしている


魔女 「そんなに動いちゃだめだよ、ハアハアしているじゃないの!」


ジョン ブリアン 「大丈夫・・ もう一回・・ やるから・・ 見てて」


魔女 「止めなさい!」


魔女の言う事を聞かず、《ジョン ブリアン》はまた一回転した

チューブが2重に巻きつき、引っ張られている


ますます激しさを増した呼吸が、カラーを付けた《ジョン ブリアン》の顔までも揺らしている


ジョン ブリアン 「出来たでしょ・・ お家に・・帰れるよね」


魔女 「だめだよ・・ ご飯だって何も食べてないじゃない」


ジョン ブリアン 「・・ 僕・・ ご飯・・食べる  見てて・・」


《ジョン ブリアン》はご飯の盛られた食器に必死で顔を突っ込んで・・ 食べ始めた

それは、どう見ても美味しそうな食べ方には見えなかった


ジョン ブリアン 「食べたよ・・ 」


魔女 「《ジョン ブリアン》・・ もう少しここで我慢して」


ジョン ブリアン 「お家に・・帰る・・」


魔女 「昨日は、 『僕は大丈夫だから・・』 って言ってくれたじゃない・・」


ジョン ブリアン 「僕・・ やっぱり・・ お家に帰りたい・・ 魔女・・ お迎えに・ 来たんでしょ」


魔女 「そんなに苦しそうにして家には帰れないでしょ、 それにもうしゃべらない方がいいよ・・ 辛そうで・・」



この病院は、以前《ジョン ブリアン》が救急で運ばれた所で、家からはかなり離れた場所にあり

帰りの時間を計って、魔女は午後の仕事が始まるギリギリまでの1時間半程そこにいた


呼吸をする度に顔まで揺れる《ジョン ブリアン》を見ているのは本当に辛かった

私が代わってやりたい・・ そんなことばかり考えていた


「もう行かなくちゃ・・」


そう言うと、《ジョン ブリアン》はひどく悲しい顔をして

魔女を見詰めていた目を伏せた


jyon brian 08108

そして・・

泣き出してしまっ


帰り際、看護士さんに点滴のチューブを直してくれるように頼んだ

看護士さんがICUのドアを開け、チューブを直す時

《ジョン ブリアン》は、これまで見たこともない怖い顔をして

泣きながら逆らった



今回は発見が早かったため

前回のように危篤になるまでには至らなかった

しかし、病状の急変はあり得る

と万が一を言われた


昨日から抗生剤を投与しているのだが

明日再度レントゲンを撮って、肺の膿が減っていないようなら

また肺にドレンを通す手術をする事になる


私が面会に行く事が・・

果たして良いのか・・悪いのか・・ 分からなくなってしまった


私の心がどんなに悲しくても、それは構わないけれど

《ジョン ブリアン》の心に悲しみが増すのは・・

耐え難い