混乱 | まじょねこ日記

まじょねこ日記

魔女の大切な仲間の猫たちの日常をみてください

ジンジン


魔女が朝からずっと悩んでいる

困った、困ったとつぶやきながら・・


ジョン ブリアン 「魔女どうしたの?」


魔女 「困ってるのよ・・ マジで」


僕  「だから何で?」


魔女 「皆の体に蚤を寄せ付けない薬をさ・・」


ジョン ブリアン 「失くしたの!」


魔女 「失くさないよ!」


ジョン ブリアン 「ああ良かった! あのお薬と引き換えに、魔女が品物交換のための大切な紙切れ(お金)を先生に渡してたからさ」


魔女 「それほどバカじゃないよ」


僕  「じゃあ、何なの!」


魔女 「・・誰に薬を付けたか分かんなくなっちゃったんだよ」


僕ら 「・・・」


水玉 「どれほどのバカだよ・・」


魔女 「い、いや、《涼子》に付けたのはちゃんと覚えてる」


水玉 「で・・?」


魔女 「後がわかんない・・ とにかく2本残っているの」


水玉 「つまり誰か2匹がやってもらってないって事?」


魔女 「そしてその2匹が誰だかわかんない・・」


僕  「それって、7匹わかんないのと同じじゃんか」


魔女 「え・・ そうなるの?」


水玉  「・・どこまでバカなんだよ」


魔女 「あの・・みんな、自分がやって貰ったかどうか覚えてないかな? お願い、思い出して!」


僕ら 「覚えてない!」


ジョン ブリアン 「いったい、いつそんな事やったの?」


魔女 「8回寝た前くらい・・ みんなが部屋に戻って来た順にちっちゃっとやっといた」


僕  「それじゃ、余計わかんないじゃないか・・」


水玉 「僕なんか昨日の事も思い出せないくらいだし」


ジョン ブリアン 「だいたい 『8』 ってどの位なの?」


僕 「僕らせいぜい 『3』 までしか数えられないよ・・」


魔女 「う・・うぅ・・ ・・」


インジゴ 「だけど私、ノミの薬・・ された覚えあるよ」


魔女 「ほんと! じゃあ残るは6匹だけだな!」


水玉 「6匹だけじゃねえよ! 6匹も分かんなくていったいどうするんだよっ」


ダメです・・

僕のスパーボールを2個賭けてもいい

こうなったら魔女は永遠にに思い出せない



僕らの夕食が終わって

《水玉》と《インジゴ》は夕涼みに出て行って

《アゾ》と《ジョン ブリアン》が交代で《ボンネット》と遊び始めた

そうやって、このところ《ボンネット》が《ユリぼうず》から離れる時間が次第に多くなってきた

《ユリぼうず》は《ボンネット》の 『後追い泣き』 もなしにドアから出て行ける回数が増えた


それでなくても今、《ユリぼうず》は 『お岩猫』 だから

痛みのためか、じっとしているんだけど

それでも《ボンネット》が《アゾ》や《ジョン ブリアン》と、キャッキャと追いかけっこをしているの目で追っている

《ボンネット》が危ない所に登ったり、《アゾ》に押さえつけられて苦しそうに鳴くと

思わず立ち上がってしまったりして・・

そして


ユリぼうず 「《ボンネット》、暑いからもうやめな」


ボンネット 「やだ!」


ユリぼうず 「かあちゃんの所へおいで」


ボンネット 「やだ、 あそぶ! ∞×∞!!」


アゾ 「《ボ、ボンニャット》、もっとあっそびまっしょね!」


ボンネット 「きゃーきゃー!!」


ここで《ジョン ブリアン》だけは遊ぶのをやめた


だけど、《ボンネット》と《アゾ》は遊びをやめない

ハッハと熱そうな息を吐きながら部屋中を走り回っている


《ユリぼうず》が無表情で椅子から降りた

そして・・ 部屋を出て行ってしまった


魔女が本日初の人間の食事の支度を始めた

とその時・・


ド~ン ガッチャア~ン !! グワングワン・・・


魔女 「なに!?」


僕  「すごい音だったよ」


魔女が部屋から飛び出し、階段を駆け下りた

僕も後に続いた


魔女 「ああ・・ な、なんだ・・ 誰が何した・・」


僕  「ジャックの砂時計が・・」


魔女 「う、う、ううう~・・ 誰がこんな事を~!!!」


yuri-1 08728

僕  「魔女の人形まで・・」


魔女 「《水玉》・・ おまえ・・」


水玉 「やめてくれよ・・ 僕はここで涼んでいただけだよ。 犯猫なら、下駄箱の上からこれを突き落として、たった今玄関から飛び出して行ったぞ」


yuri08728

魔女 「《ユ、ユリぼうず》・・ なんでこんな事を・・」