ジョン ブリアン
《ジンジン》に頼まれ
おもちゃで遊びながら魔女のバッグを封印している僕
昨日ひどいめにあった《ジョン ブリアン》です
この前の教室風景の日記で思い出したんだけど
ずっと前に、ある出来事を日記で言いたいと言ったら
魔女に無視された
それで忘れちゃってたんだけど
思い出したんだ
(何で思い出しちゃったんだよ・・)
今日こそ言うぞ!
ある日の教室で
魔女 「はい、みんな描き終わったね、今日は終わりにしようか」
けいちゃん 「先生、ぼく、今日がんばった!」
魔女 「うん、けいちゃんは頑張った!とっても良い絵を描いたね」
けいちゃん 「ぼく、今日はこの絵を持って帰っちゃだめ? お父さんとお母さんに見せたいの」
注) その日スケッチブックに描いた絵は、水彩絵の具がなかなか乾かないため持ち帰れない。だからスケッチブックはアトリエに置いて帰り、それが全て終わって新しいスケッチブックに変わる時にそれまで使っていたものを家に持ち帰る事になっている
魔女 「そうだね、これは早く見せてあげたいよね!」
けいちゃん 「持って帰れないかなあ・・
かわいてないからだめだよね・・」
魔女 「わかった、魔女がこれだけ切り離して乾かしてあげるよ!そうしたら持って帰れるでしょ」
けいちゃん 「ほんと!!」
魔女 「任せなさい!」
けいちゃん 「先生、ありがとう!!」
魔女はけいちゃんの描いた絵を注意深く切り離して、2階に持って行った
それで僕も魔女にくっついて行った
僕 「魔女、どうやって乾かすの?」
魔女 「まあ、見てなさい」
そう言うと、魔女は台所に行ってお鍋の所の火をつけた
(我が家はリビング、キッチンは2階なのです。 『お鍋の所』 というのは当時はまだガスだったレンジの事)
そして持って来た絵を火の上の方でふぁ~ふぁ~させた
僕 「そうやると乾くの?」
魔女 「そうだよ、火は水気をなくしてくれるんだ」
僕 「へえ~!」
ふぁ~ふぁ~・・ ふぁ~ふぁ~・・ ふぁ~ふぁ~
魔女 「なかなか乾かないなぁ・・」
ふぁ~ふぁ~・・ ふぁ~ふぁ~
ぎゃぎゃん!!
魔女 「こらっ《水玉》! 《ジンジン》をいじめるな!」
水玉 「仕方ないだろ!」
魔女 「何がっ!」
水玉 「勝手に手が動くんだからっ」
魔女 「その手縛るぞ」
水玉 「縛れるものならやってみなよ!」
魔女 「なにい~!!」
僕 「魔女・・ 魔女っ!!」
魔女 「なによ!」
僕 「え・・」
魔女 「えっ?」
僕 「えっ、じゃないよ! 絵だよっ」
魔女 「 うわわわ~あ~ うぎゃぎゃあ~
」
絵 「ぼーぼー」
けいちゃんの絵が・・
燃えてしまった
ちょっぴりになってしまった絵の燃え残りを
けいちゃんの前に差し出して・・
魔女 「け、けいちゃん、ごめんなさい・・」
けいちゃん 「・・・」
魔女 「本当にごめんなさいっ 」
けいちゃん 「いいよ・・」
魔女 「だって・・ だって・・ せっかく上手に描いた絵が・・」
けいちゃん 「気にしないで、まじょ・・」
魔女 「気にするよお ごめんなさ~い 」
けいちゃんは優しかった
魔女はけいちゃんの心の優しさに触れて
日頃の自分の行いと根性の悪さを思いっきり反省した
(勝手に締めくくるな・・)