怪しいやつ | まじょねこ日記

まじょねこ日記

魔女の大切な仲間の猫たちの日常をみてください

水玉


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夕べ、魔女は夜も仕事でいなくて

家族は寝ちゃって

お部屋には僕たちだけがいた


ユリぼうず 「さて! 暴れる?」


ジョン ブリアン 「今日は寒いから暖かいカーペットで寝てたい・・」


インジゴ 「私もここでホカホカしていたい」


ユリぼうず 「ちっ!」


それで《ユリぼうず》も諦めて僕たちはお気に入りの場所でめいめい寝ていた


インジゴ 「なんか・・ぞわぞわしない?」


ジンジン 「おい、《ユリぼうず》、なんで乗っかって来るんだよ!」


インジゴ 「ちょっと私も乗っけて」


ジョン ブリアン 「僕も・・」


ジンジン 「みんな・・ 苦しいよ・・」



夜もめっきり遅くなって



魔女 「ただいま~! あれ?みんな、なんでてんこ盛りになってるの?」


僕たち 「・・・」


魔女 「ああ寒い! みんなちょっとどいてよ」



魔女はそう言って、カーペットの上の大きなひざ掛けにもぐり込んだ



魔女 「・・・?? つ、冷たいっ!!」


ユリぼうず 「ね~・・」


魔女 「なに? また壊れたわけ? もう勘弁してよお!!」


それから魔女はカーペットのスイッチを暫くガチャガチャやってたけど・・

カーペットは、二度と暖かくはならなかった


「もう、 20年以上使っていたからなぁ・・」


魔女はそうつぶやいてやっと諦めた



そして今日・・

魔女は朝から部屋中を広告のチラシで埋め尽くさんばかりにして

安いカーペットを調べた


そして買って帰って来たんだけど

カーペットの箱は凄い事になっており


それは、魔女が車の大きさと、カーペットの箱の大きさについて何も考えなかった結果で

2人しか乗れない車の助手席に箱を無理矢理押し込んだもので

(その品物はお持ち帰り商品とかいう特別に安い物らしく・・)


魔女が帰って来た時の様子を

たまたま駐車場にいた《ユリぼうず》が語るに


「箱が車を運転して来たかと思ったよぉ! でも、よく見たら、箱に押し潰された魔女の歪んだ顔が見えて、箱側の手はさぁ、何ていうの? あのラジオ体操の途中みたいになってたんだ。 あれは見なきゃ損だったよ ケッケケッ、ケッ!!」


そしてそれを早速お部屋に敷いたんだけど・・

僕らはこの見知らぬ物を怪しんだ


インジゴ 「なに? この我が家の臭いのしない怪しげな物は・・」


僕  「こいつは僕らをどう思ってるんだ?」


ジョン ブリアン 「僕、恐い・・」


ジンジン 「正体がわからないな・・」


ユリぼうず 「生意気だな・・」


魔女 「ただのカーペットに向かってみんなして何つまんない事言ってるのよ!」


ユリぼうず 「いいや・・ こいつは只者ではない」


魔女 「まったく・・ どうしようもないな・・」


アゾ 「ア、アジョノ オ、オヘヤアー!」


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僕ら 「・・・?」


アゾ 「オ、オッキイィ~ オヘヤ~!」


魔女 「何言ってんの?」


アゾ 「ア、アリガト・・ ゴジャマス・・」


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そう言って《アゾ》は早速カーペットに乗っかっり

目を細めてそこでモミモミまで始めた


僕らはカーペットの真ん中でゴロゴロ言いながら寝そべっている《アゾ》を、カーペットの外から眺めていた



ユリぼうず 「なんて警戒心のない猫なんだ! このぶんじゃ、そのうちにさらわれてしまうな」


魔女 「カーペットに乗るのと、さらわれる事と何の関係があるの!」


ユリぼうず 「魔女・・ 寒い・・」


魔女 「だから買ってきたんでしょうが、いいから早く乗っかりなさい」


ジンジン 「何者かもはっきりしないし・・」


僕  「そんなに簡単に信じる事なんて出来ないよ・・」


インジゴ 「そうよ!はっきり正体を見極めるまでは・・」


ジョン ブリアン 「《アゾ》のお部屋だって言ってるし・・」


魔女 「ああ、もう・・ みんないったい何なのよ!」



僕らはいまだに、カーペットのまわりにいる

《アゾ》だけが大きなカーペットの真ん中で気持ち良さそうにしている

《ユリぼうず》がどう頑張って手を伸ばしても到底届かない真ん中に寝そべって・・


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ユリぼうず 「ううむ~むかっ あそこから1歩でも出てみろ、必ず襲ってやる・・」


魔女 「なんてややっこしい猫たちなんだ・・」


僕ら 「魔女~ さむいよお~ わ~んあせる


魔女 「知らないよっ!!」