つぐない | まじょねこ日記

まじょねこ日記

魔女の大切な仲間の猫たちの日常をみてください

涼子


ryouko07224


《ジョン ブリアン》 にはトラウマが甦り

魔女は自己嫌悪に陥っているため


朝からシケた空気が部屋に漂っている


私はあれから 《ベス》 とも遊んでないし

本当につまらない毎日だ


それにしても・・

魔女が自己嫌悪って、あり得なくない?



私  「魔女! 何よその顔」


魔女 「放っておいて・・」


私  「暗いわよ、家庭が!」


魔女 「・・・」


私  「く・ら・いっ!!」


魔女 「出来る事なら・・ 手術なんてさせたくなかった・・」


私  「みんなしてるじゃん」


魔女 「うわ~んあせる


インジゴ 「魔女、どうしたの?」


魔女 「《インジゴ》 もみんなもごめんなさい・・」


ジンジン 「なにが?」


魔女 「魔女が貧乏なばかりに、みんなに手術なんて不自然な事させてしまって・・」


ジンジン 「僕たち別に普通だけど、手術するとどうにかなるの?」


魔女 「それは、言えないっ!」


私  「なんなのよ!」


魔女 「とにかく、決して良い事ではないの!」


私  「なら、なんでしちゃったのよ」


魔女 「うわ~~んあせる


私  「なんなのよっ!!」


水玉 「そんなにイジイジしてたってもう手術はしちゃったんじゃん」


魔女 「うわ~~んあせる


ユリぼうず 「泣くな! うるさいっ!!」


魔女 「・・・汗


水玉 「くよくよしたってどうしようもないでしょ」


魔女 「だって・・ だって・・」


インジゴ 「じゃあ、どうしたら気が済むの?」


魔女 「どうしたって ダメだよ・・ 」


私  「自分を罰したらいいんじゃない?」


インジゴ 「なに言ってるのよ」


魔女 「そうか・・ そうすれば少しは償いになるかも・・」


水玉 「別にそんな事しなくてもいいよ・・」


魔女 「いや、少しでも償いをしなくては気が済まない」


ジンジン 「いったいどうやって自分を罰するの?」


私  「魔女が耐えられない事を自らやればいいのよ」


インジゴ 「例えばどんな事?」


私  「そうねぇ・・ 魚を食べるとか、野菜を食べるとか?」


私以外 「ええ~っ!!」


魔女 「・・汗 つっ・・償いだから・・食べる」


私以外 「食べるのお~!!」



魔女は買い物に行った


それで、本当に大っ嫌いな魚と野菜と、おまけに貝まで買って帰って来た

償いだからね


そして魚と貝で夕食を作り始めた


魚が嫌いな割りには、丸々1匹の魚をあっという間に骨と身に分けた

ナイフを持たせると何でも切っちゃうんだよね


そして骨やなんかを私たちにくれた

でも、この魚の骨は硬くて食べられなかったわ!


そして、その身をまた切って、私たちの嫌いなにんにくとしょうがに漬けた


それを見て私はつぶやいた   「ずるくない?」    


貝はスープ(味噌汁)にしてた

魚はから揚げだ


私たちにはとってもいい匂いなのに

魔女は鼻を押さえ、すごく嫌な顔をしながら料理をしていた


人間の夕食の時間になって・・


魔女の家族は 『美味しい!』 って言って食べてたんだけど


魔女の顔は、まるで安物の鏡で写したみたいに歪んでおり

一言も喋らずに、魚をギュウギュウ口に押し込んで

一気にスープを飲んだ


そして、魔女だけがあっという間に夕食を終えた

その頃には、魔女の顔は見違えるほどやつれてしまっていた



魔女 「き・・気持ちが悪い・・」


ジンジン 「だいじょうぶ?」


魔女 「気持ち悪・・」


私  「そんな事より・・ 魔女、野菜はどうしたの!」


魔女 「あ・・ 魚と貝を料理するのにイッパイイッパイで忘れた・・」


私  「明日は野菜を食べるんだよ!」


魔女 「はい・・汗



お部屋の中が、どたどたと騒がしくなって


《ジョン ブリアン》 と 《アゾ》 が追いかけっこをしたり、ふざけたりして

キャーキャー言いながら楽しそうに遊び始めた