ジョン ブリアン
僕 「魔女、お庭がますます大変な事になってきたよ」
魔女 「・・・」
水玉 「何とかしなよ!」
魔女 「・・・」
水玉 「都合が悪いといつもだんまりだ・・」
インジゴ 「アロエとジャスミンが一体化して変な植物になってるよ」
ユリぼうず 「草の背が僕より伸びて、ひどく感じが悪い!」
涼子 「私は蜘蛛の巣だらけになるのがとても我慢出来ないわ!」
魔女 「なら、虫さんがいっぱいいて楽しいだろうが」
水玉 「あのねぇ・・ 庭に出たとたんバッタがいっぱい僕の背中に乗っかってくるの。 どう思う?」
魔女 「どう思う、って・・」
僕 「トカゲさんも、ヤモリさんもそこらじゅうで走り回ってるのね」
魔女 「捕まえやすいじゃん」
ジンジン 「だから・・ それじゃあスリルがなくて捕まえたくないのね」
魔女 「何なのよ・・」
僕 「ところでさ、お庭に新しいお花が咲いてるよ」
魔女 「新しい花?」
僕 「うん、そおだよ。お向かいの空き地に咲いてるのと同じ形の」
魔女 「・・・? だってお向かいの空き地に咲いてるの彼岸花だよ、うちにそんな花なんてある訳ないじゃん」
僕 「何ていう名前だか知らないけど同じ形だったもん」
魔女 「ちょっと見て来る」
僕たち 「僕たちも行く!」
僕 「ほら、あそこ!」
魔女 「・・・ なんでうちの庭に・・咲いてんの?」
僕 「魔女、ベリーのお花も咲いてるし、実もなってるよ!」
魔女 「えっ、また?! もうとっくに終わったはずなのに・・
何でまた花が咲いてんの?何で実がなってるの?」
僕 「いろいろな事があるものだね!」
魔女 「つい1週間前に月下美人も咲いてた」
僕 「それは驚く事なの?」
魔女 「だって変だよ・・ 何だか変だ」
水玉 「お化け屋敷化してるうちの庭に比べたら大した事なくない?」
魔女 「それにしてもこの彼岸花、どこからやって来たんだろう・・」
僕 「きっと僕らみたいに捨てられちゃったり、お母さんを失くしちゃったりしたお花なんじゃない? それで行くとこなくなっちゃって、ここに来たんだよ」
魔女 「ああ・・ そうか! そういう訳なのか!」
水玉 「どういう訳だよ・・」
うちのお庭にお母さんに捨てられちゃったお花が咲きました
ここには捨てられちゃった猫だの、メダカだの、お花だのがいっぱいいます