水玉
家の中がビチャビチャだよ!
バカ魔女が
台風だっていうのに窓を開けっ放しで寝ちゃったんだ
夜中に雨が強くなって、僕らがワアーワアー騒いで知らせたのに
ぜんぜん起きなかった
朝になって、やっと起きてきた魔女は
「あちこちで・・しかもこんなに大量のおしっこをしたろくでなし猫は誰だぁ~!」
なんて寝とぼけた発言をして、みんなのひんしゅくをかった
ろくでなしは自分だろう・・
やっと自分が窓を閉めなかったせいだと気づいて
これで反省するのかと思ったら
「天窓が閉まってて良かった! こりゃついてたね」
とか言い出して
僕らはこんなのを家族に持って、果たして幸せなんだろうか・・
毎日雨でどこにも行けない・・
涼子 「ねえ、《ジョン ブリアン》 の行動、怪しいよ」
ジンジン 「本当だ、何やってるんだろう・・ 行ったり来たり、階段を下りた上がったり・・」
インジゴ 「そう言えば・・ 雨の日はいつもああやってない?」
僕 「オ~イ、《ジョン ブリアン》、どうしてそんなにあちこちを走り回ってるの?」
ジョン ブリアン 「雨だから・・」
インジゴ 「雨だから? そうか、運動不足になっちゃうからね!」
ジョン ブリアン 「運動はしてない」
僕 「じゃぁなんで?」
ジョン ブリアン 「お外であそぼう、と思って、ねこ用出入り口から外に出たら雨だった・・」
ジンジン 「だから?」
ジョン ブリアン 「げん間から出た」
僕 「で?」
ジョン ブリアン 「雨だった・・」
インジゴ 「だから・・ なに?」
ジョン ブリアン 「アトリエから出たらいいのか!と思って、アトリエから出たら、雨だった・・」
僕ら 「・・・」
ジョン ブリアン 「だから、ベランダで遊ぶか・・ と思ってベランダに出たら、そこも雨だった・・」
ユリぼうず 「ケェッケケ、ケェッケケ・・・
クプッゥ~」
ジンジン 「《ユ・・ユリぼうず》 が、笑った・・」
インジゴ 「少し元気になったみたいね!」
僕 「つまり何だ、《ジョン ブリアン》 的には猫用出入り口から出たら雨だったけど、他の所から出ると違う天気だって思ってるわけ?!」
ジョン ブリアン 「・・うん」
インジゴ 「それで、今まで雨の度に家中を走り回って、色んな出口から出ようとしてたの?」
涼子 「ばっかじゃないの!雨の日はどこから出たって雨だわよ!」
ジョン ブリアン 「ええ~~っ!!」
晴天な?出口を探しまわるうちに
バスルームにまで来てしまった 《ジョン ブリアン》
僕 「いまさら驚いてるよ・・」
ジンジン 「魔女ぉ~、《ジョン ブリアン》 ったらさぁ、出口によって天気が違うと思っているんだよ! すごくない?!」
魔女 「あら、あなたたちだって子供の頃、雨の日はああやってあっちの出口、こっちの出口って走り回ってたじゃない」
僕ら 「ええ~~っ!!」