モノトーンの風景 | まじょねこ日記

まじょねこ日記

魔女の大切な仲間の猫たちの日常をみてください

魔女



いつもと同じ朝が来るはずだった

いつもと同じ日を迎えると信じていた



静かな朝だった

そんな筈はない・・

不安な気持ちで目覚めた


猫たちの朝食

一匹足りない

間違っても食事の時間に姿を現さないはずがない一匹


みんなに聞いたが、「知らない」 と言った


えもいわれぬ気持ちが大きな染みとなって広がる中

仕事が始まってしまった


魔女の不安は教室にも広がり

絵を描き終わった子供たちは居ても立ってもおられず

手分けして探しに走ってくれた


1本の電話で

魔女は教室を飛び出し道路に向かった


心配の余り一緒について来たそうた君が坂を右に下り

魔女は左に坂道を上って行った


暖かい日のはずなのに、

なぜか凍えそうに寒かった



ずっと先の歩道に横たわった黒い足が見えた

魔女の見慣れた黒い足



その瞬間、辺りはモノトーンの世界に変わってしまった


私はどうやってそこまで行ったのか覚えていない

歩いたのか・・ 走ったのか・・


段ボールの上に寝かされ、

顔にタオルがかけられている


魔女はタオルを投げ捨てるように剥いで抱き上げた


私の家族を抱きしめた


《伐》 を胸に抱きしめた


家に帰ろう・・ 家に帰ろうね・・

うわ言のように心がつぶやいていた


家に向かって道を曲がると

生徒たちと、彼らを迎えに来たお母さんたちが見えた

遠くからでもみんなの顔がいつもと違っているのがわかった


土曜日のことです



今日はここまでにさせて下さい

魔女と猫軍団は、このまだこの現実を受け入れられないんです


何をしていても涙が出るばかりで

辺りはにモノトーンの風景だけが広がり


視界がぼやけて・・  これ以上書けない