伐
俺らが何日も日記を書けなかったから、3回寝た前から前(ややっこしいなぁ・・三日前以前)の出来事は全部忘れちゃったよ!
なんか色々あったような気はするけど・・
《ジョン ブリアン》 なんて、ようやく覚え始めた色んな言葉をみんな忘れちゃって
また赤ちゃん言葉に逆戻りだし・・
俺 「ったく!」
魔女 「ごめんよ・・」
俺 「書きたい事、いっぱいあったんだぜ!」
魔女 「じゃあ、思い出しなよ」
俺 「・・・」
魔女 「思い出せないんだ・・ どうしようもないな」
俺 「俺のせいかよ!」
ジョン ブリアン 「まじょ~、《ばちゃ》がこっけて、《りょーこ》がニャンニャで、《ユリ》のあしがけって、《インジゴ》がはなじゅるじゅるなって、ぼくにひっかけたの」
俺 「聞いたかよ、《ジョン ブリアン》なんて、こんなになっちゃったぞ!」
魔女 「すぐに思い出すよ、《伐》と違って子供だからさ」
涼子 「ここ何日かでいろいろあった気がする・・けど思い出せない・・」
魔女 「じゃぁ、一人ずつに誰か他の猫の事を聞いてみようか」
ジンジン 「そしたら思い出すかもね」
俺 「《涼子》が室内で野良化している」
涼子 「何よ、どこがよ!」
俺 「人が来たらコソコソ隠れるみたいにするのは、夜中に盗み食い
をしてるからじゃないか」
涼子 「なら、《インジゴ》はどうなるのよ!夜中にゴミの袋を漁って、パックの肉の下に敷いてある紙をムシャムシャ食べたあげく、明け方に吐いてたわよ」
ジンジン 「《インジゴ》って、昼間と夜中では猫格が極端に変わるよね」
インジゴ 「・・・」
ジンジン 「《ジョン ブリアン》は昨日、2階の出入り口から出たら外が雨だったから、急いで戻って来て今度は玄関から出て行った。そしたらやっぱり雨だったのでショックを受けていた」
俺 「あいつはいつもそうだ。 出口によって天気が違うと思ってる」
ジョン ブリアン 「・・・」
ユリぼうず 「《伐》がお庭で足の裏に何か刺さったみたいで、物置の隅でこっそり泣いてた」
俺 「《ユリぼうず》・・おまえ、見てたのかよ・・ 何だよ!おまえなんて最近すっかり魔女コンになっちまって一日中魔女にくっ付いて離れないじゃないか。 オッカシイ~ いい年してさ」
ユリぼうず 「やきもち・・」
俺 「なに~!」
魔女 「待ってよ! これじゃあ、ただの罵り合いじゃないか・・」
俺 「ところで《水玉》、おまえさっきから喋んないな」
水玉 「そんな子供じみたいびり合いになんか混ざりたかないよ」
涼子 「一緒に産まれたというのに《水玉》は《伐》とは大違いね」
ジンジン 「確かに・・ 悪戯も全くしないし、食事の時も上品だし、聞き分けも良いし、叱られる事もない。優等生だよね」
伐 「ん?叱られる事もない? いつからだ・・ 一体いつからなんだ・・ あ~! 俺、思い出したぞ!ずっと前の事、思い出した!以前の《水玉》がどんな猫だったか、俺らの若い頃の事だ今は優等生の《水玉》の当時の恐るべき姿が明るみに!」
いいところで 「ご飯の時間だよ」、って言われたから
続きはまた明日ね