先日前腕をひねると肘の前側が痛くなるという方が紹介で来られました。

前腕の回内外で痛みが前腕近位前方にありよくあるテニス肘や関節症の痛みではありません。

エコー下に疼痛部位を見ると


(→は後骨幹神経です)

後骨幹神経が腕撓骨筋を通り抜けるところで痛みがあるように見え回外筋症候群かと考えエコー下に同部をリリースしました。

結果多少効果ありましたが多少かなといった感じでした。


そうすると上腕二頭筋遠位の腱付着部障害が疑われますがその部位は前腕の深いところにあり注射が困難な場所でした。

しかし最近読んだ文献で同部の注射の比較的安全な方法が掲載されていたのでトライしてみました。

注射時の姿勢はこんな感じで腕を屈曲して手首を内側にひねります。




そうすると本来前方の深いところにある二頭筋腱が後方の浅い所に移動します。



→は穿刺している針です。

エコー下に二頭筋周囲を剥離しました。

その直後の結果として



著効しました。

なかなかクリニックレベルでは治療に難渋する症例だったかと思います。

年齢的に筋肉が固くなっておりまた戻ってしまう可能性もありますがストレッチをよくして予防して欲しいものです。


当院では毎日エコーを用いて可能ならばなるべくその日のうちに除痛できるよう診療しています

(腰痛肩こりは今流行りのハイドロリリースはしていますがなかなか最短ルートというのは難しいと感じています汗)


皆様も何かお困りのことがあればお気軽にご相談ください。