高齢化社会において年配の方の骨折が問題となって久しいです。

総合病院に務めている頃は毎週股関節の骨折の手術をしていました^_^;

股関節の骨折をしても骨のしっかりしている人は手術翌日から歩行練習を行い経過も良好ですが骨粗鬆症が酷い方だと手術もリハビリも上手くいかず寝たきりや最悪亡くなる方もいました。

そのため普段より骨の大事さを患者さんにお話してなるべく骨密度の検査をしたり骨粗鬆症の薬を飲んで貰うようにしています。


もし皆さんの大事なご家族の方が転倒して股関節を痛がっていた時にそれがただの打撲なのか重症な骨折を伴っているのかを簡単に見分ける方法があります。

(腫れていたり曲がっていればそれは誰でも分かる骨折なので省略します)


それは

♯臥位(寝ている姿勢)であれば痛い方の足を足を伸ばしたまま上げてもらう

♯座位なら痛い方の膝をもちあげてもらう

♯立てるなら足踏みをしてもらう


ことてす。 


逆に言うなら本人が歩けたりそこまで痛がってなかったとしてもこれらのことが出来ないのであれば骨折している可能性はグッと高くなります。


臥位と立位は私の演技で申し訳ないのですがこんな感じになります。


♯臥位



♯立位



臥位では右足の怪我
立位は逆になってしまいますが左足の怪我をしている可能性があります。
臥位では左足はスムーズに上がりますが右は上げようとしてあがりません。
立位では右足では左を遊脚して片足立ちできますが左足は右足をあげると左足だけで体重を支えることができないため画像のような状態になります。

当院での患者様です
1人目は90代の方です。
朝転倒されてご家族のの方が車椅子で連れてこられました。
痛みはそこまででもなかったですが車椅子で膝上げをしてもらった所左膝でできませんでした。

レントゲンは


明らかな骨折はありません。
しかし膝立てができないため恐らくレントゲンで分からない骨折があるためMRIを撮影します。



大腿骨に骨挫傷をみとめ周囲の筋肉の出血像を認めます。
治療は保存的で問題ありませんがレントゲンは異常ありませんで終わらせてはいけない症例です。

2人目は若い男性の患者様です。
スクーターで乗用車と接触し前医にてレントゲンとCTを撮影し明らかな骨傷なしとのことでご紹介頂きました。




確かに画像では明らかな骨傷はありません。

しかし車椅子で膝立てをしてもらうと


動画が短くて申し訳ないのですが右の膝立てができませんでした(左は可能です)

恐らく骨挫傷か股関節血腫を起こしていると考え経過観察しましたが事故であるためきちんと画像で診断をつけた方がいいと考えMRIを撮影して頂きました。




股関節周囲に水腫(血腫かもしれません)と大腿骨頚部~骨頭に骨挫傷を認めます。
この患者様は3週程度で痛みもなくなり膝立てもこのように問題なく出来るようになりました。


もし自分が交通事故で怪我した時にとても痛くて辛いのに
「レントゲンで異常ないので打撲ですね」
で済まされたら辛いものがありますね^_^;
不幸中の幸いでこの方は大きな後遺症もなく治りそうで良かったです。
動画の掲載快く了解頂きありがとうごさいました。

もし皆さんの周り方がお怪我された時そこまで痛がってなかったとしても上記のような膝立てなどが出来なければ早めに病院で診てもらいましょう。