整形外科に五十肩で来院される方は多いです。

私の五十肩の治療成績は体感9割は注射リハビリによって良くなっています。

ここ数年で基幹病院に肩の痛みで送った方は1人だけです。

よく他医にてよく動かせば1年くらいで治ると言われたとか電気をずっとかけてもらってるけど良くならないといって来院される方がいます。

私も以前は注射して効果なければそのように話していた時期もありました。

ただエコー下の注射を習熟してからはほぼ肩の痛みは注射と正しいリハビリで良くなるとわかりました。


五十肩は定義が無いため医者によって考え方が違うため肩が上がらければ全部五十肩という先生もいますが私は違います。

以前も言いましたが肩はほぼ筋肉で構成された繊細な関節なので傷みやすいことが前提としてあります。

傷めたり炎症を起こすことによってまず肩の痛みがでます。

そこで何らかの対応を行えば治ることが多いですが対応しないで安静第1とかで動かさないでいると固まってしまいます。

これは凍結肩といって私の中ではこれが五十肩になります。

つまり肩がいたくなって数週間経過して肩の運動制限のあるものです。

逆に痛みがでて間もないものは肩の炎症(腱板なり石灰なり)なのでそこにステロイドを打てばだいたい治ります。


私の肩の見る所は主に

☆レントゲン所見

☆夜間痛の有無

☆肩の可動域制限の方向(外に開くと痛いのか背中に手が回らないのか)

☆エコー所見

です。


レントゲンは



このスペースが狭ければ腱板が切れて無くなっているため基本手術しかありませんがこの場合そこまで痛くない方の方がおおいです。(本来この隙間は10mm以上あります)




石灰が貯まってる場合は突然激烈な痛みがでるため問診でほぼ分かりますがレントゲンで石灰を確認したらエコー下に石灰周囲にステロイド注射で良くなります。


次いで夜間痛や肩の外転が困難な場合はSABという場所に注射します。




外旋(小さく前へならえからなんでやねんとしてみた姿勢)が痛い場合は粗部と言うところにエコー下に注射。




背中に手が回らない場合。これが1番治りにくい症状ですがこの場合肩甲上腕関節にブロックをします。

五十肩も同様の注射を行います。

肩の固くなってしまった関節包に多量の麻酔薬とステロイドを入れることによって関節包を膨らませ更にステロイドで炎症を取ります。

注射後のリハビリがとても大切になります。



最後に肩はそこそこよく動くが痛いという方もいます。

この場合エコーにてよくあるのが



画像で水が溜まっているのが上腕二頭筋腱です。力こぶのすじが炎症をおこして水が溜まっている所見です。

この場合ここをエコー下に穿刺し水を抜いてステロイドを注射します。(これはやりすぎると二頭筋腱が切れやすくなるため注意が必要です)


これらの注射+本人に正しいリハビリを指導すれば9割の患者は痛みほぼ気にならないレベルまでになります。


もしこのブログをご覧になって肩の痛みでお困りの方いらっしゃればご相談ください。

(注射やブロックは午前中は混雑していて出来ないことがあるため可能であれば午後の受診していただけると助かりますえー)