最近、
過去を思い出さずにはいられない、
デジャブのような瞬間がたびたびあるんです。
先日も、
10年前になるかもしれない、
自分のことを思い出していました。
このころの私は、
雑貨屋で店長をしていました。
それまでの私は夜の仕事をしていて、
病気が再発して手術をしたあとで、
”人生のリハビリ”のような気持ちで、
始めた仕事だったんですね。
原点については、
こちらに詳しく書いてます🔽
まだ新人スタッフだった頃、
新しい職場の仕事どころか、
常識すら分からないような人間だったので、
「これやって」と指示されないと
何をしていいのか分からなくて、
与えられた売り場の掃除ばかりしていました。
埃をかぶった商品を磨いたり、
ぺちゃんこに潰れたタオルをたたみ直したり、
「そこにあるものを、綺麗にして、同じ場所に戻す」
ということを、
ひたすらやっていたんです。
そうしていたら、
奥の方で壊れた商品があるのを
見つけたりして、
それを店長に報告したら、
「じゃあそれは、30%OFFだね」と。
それを見ていた先輩のスタッフが、
「それ、オープン当時からあるやつだ」
と言っていて、
確かそのお店はオープンしてから
5、６年だったんですけど、
私は「ふーん」と思っていました。
赤ラベルを貼ってもらい、
また同じ場所の、
今度は少し手前に置いたんです。
そしてまた同じ場所で掃除をしていたら、
おばあちゃんがやってきて、
「これ可愛いわね」と
それを手に取って、買ってくれたのです。
奥の方でその存在すら忘れられていたものが、
「可愛い」と言われ、売れた。
その時いた店長と、
先輩スタッフと一緒に、
「わー、売れたね！」
と喜んだのを覚えています。
それから、
自分がたたみ直したタオルが、
休み明けにぐちゃぐちゃになってると
嬉しかったですね。
あー、誰か見てくれたんだ。
って。
・
だんだん仕事に慣れてきて、
やれることが掃除以外にも増えて、
プレゼントのラッピングをすることもありました。
その時にはっきり思ったことがあって、
今、自分がしていることが、
のちに目の前の人と誰かの仲をつなぐ、
ほんの少しのきっかけになっているような
気がしたんです。
「ありがとう」とか、
「おめでとう」とか、
言葉だけじゃ照れくさいことも
プレゼントがきっかけになって
言える気持ちがあるのだと。
当時、それに気づいた時、
自分がやっている小さなことが
すごく大きくて意味のあることのように思えて、
誇らしくなった。
その当時の私は、
とにかく売り場で掃除をしていたので（笑）
売り場で商品を見ている
お客さんとの距離も近かったんですよね。
なので、迷ってるお客さんの
プレゼント選びを手伝うこともありました。
相手はどんな人なのか
こういうものはどうか
尋ねたり提案したりしながら、
それが売れて、ラッピングをして、
喜んで帰っていく姿を見送る。
その時間が楽しかったんだなぁと
なんとなく思い出していると、
今だから見えてくるものがある。
相手はどんな人なのか
こういうものはどうか
尋ねたり提案したりしながら、
思い浮かべるのは、
その場所にはいない人のこと。
目の前の人が想う人のことを
私も一緒に思い浮かべながら、
見たことのない人を想う。
「こういうのはどうですか？」
私の提案に目の前の人の表情が
「これこれ！」と明るくなる。
お互いが思い浮かべる想像の中で、
人物像が一致する。
きっと合う。
きっと喜んでくれる。
無意識の中で、
お互いにそう確信する。
そして一緒に選んだものが売れて、
喜んでお客さんは帰っていく。
誰かを想う、
人の中にある愛おしい気持ちに触れた。
その想いが愛おしかった。
老若男女みんな、
誰かが誰かのことを想っている。
文句だったり、
怒りや悲しみの時もあるけれど、
10年前の私が、
”人生のリハビリ”を通して
見て、感じていたのは、
お世話になった人、
大切な人への感謝の気持ち。
わざわざ一人で時間を作って、
プレゼントを選びにやってくる。
プレゼントを選ぶ時、
誰かの笑顔を思い浮かべていた。
愛おしい気持ちと繋がっていた。
「ありがとう」の気持ちを抱いていた。
その気持ちと向き合っていた。
だからこそ迷う。
これで良いのかと。
予算とも(笑)
それらの迷いにきっと、
私は背中を押していたのだ。
誰かのために時間とお金を払って、
それを渡す日の愛おしい未来を抱きながら、
満足した笑顔で帰っていく。
私はその姿を毎日見ながら、
この優しい人たちを幸せにしたいなと思った。
その想いが、
四柱推命との出会いのきっかけで、
その仕事を辞めるきっかけでした。
一番最初のブログの記事にも
そのことが書いてありました。
みんな誰かが誰かのことを想っている。
それは例外なく、
私も、あなたも。
例えば、
嫌いなあいつも気持ち悪い人も(笑)
誰かに愛されていて、
愛している誰かがいて、
だから私が、
その人を嫌いになることも
キモいと思うことも、
愛の前では
許されないことなのだ。
誰かが大切に想うあなたのことを、
あなたが傷付けたり否定しないでほしい。
無意識の中に生まれたその想いが、
私に子宮推命を創らせたし、
自分を愛するということを、
私自身にも教えてきたのだ。
ムカつく時や鬱陶しい時、
不満や文句があっても、
そのもっと奥では、
何かを大切に想っていたり、
誰かのことが大好きだったり、
本当は深く感謝していたりする。
自分を犠牲にしてまで、
誰かの為に動くのも、
その人が優しいからである。
すべての行動の根源にある、
目に見えない本当の気持ちが、
愛であることを、
私たちは知っている。
だからどうか、
人の優しい心が壊れていかないようにと
10年前から願い、
ここまで私を動かしているこの気持ちは、
一体誰のものだろうか。
こうやって振り返ってみると、
私はずっと”想い”の世界に居る。
スピリチュアルなこの仕事を通して、
「ありがとう」と
言われることが多くなった。
「ありがとう」と
言うことも多くなった。
ありがとうの一言が
自然に溢れ出すその日までの、
それぞれの人生の背景がある。
今日までの、
一人では抱え切れないほどの想いを、
一言に込めて。
ありがとう
その響きは、
今までのあらゆる瞬間を理解し、
肯定し抱きしめる。
ありがとう ありがとう ありがとう
なんて愛おしい世界。
「ありがとう」
を単なる返事ではなく、
この愛の次元で交わし合うには、
どうしたら良いのだろうと考えていて
私の場合そこには、
ほんの少しの勇気が必要なのだと、
気付きました。
例えば、
「やってもらって当然」
と思うことに対する「ありがとう」は
ただの口から出た単語ですよね。
そうではなく、
それをすることが自分にとって
当たり前のことではないからこそ、
勇気を表現して、
迷いを乗り越えた先での
景色に感動するのですよね。
溢れ出す感謝は、
特定の誰かにのみ影響するのではなく、
時空を超えて、
自分に関わりのあるすべてに響き渡る。
魂は今、
その響きを欲している。
私は今、
自分の仕事の在り方を
再び見直しています。
目に見えるものとしては、
料金の設定についても。
それは、値上げだとか、
高いとか安いではなくて、
私にとって、
”この金額を受け取るのは
少し勇気がいる。”
という金額をその都度、
つけていこうと思っています。
そうすることで、
お支払いする方も、受け取る方も、
お互いに「ありがとう」で交われるから。
自分がやっている小さなことが
すごく大きくて意味のあることのように思えて、
誇らしくなった。
過去の自分がそうであったように。
今の私も、
自分のやっている小さなことに誇りを持って、
それをまっすぐ仕事にしていこうと思うのです。
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いつもありがとうございます。
今日も良い一日を♡
假屋舞