むかしむかし…
小さな光の子は遠くを指差して、
母親にこう言いました。
「ねぇ、あの大きな光は何？」
母親は温かな眼差しで
こう言いました。
「あの星は、地球というんだよ。
あなたみたいな小さな光がたくさん集まる場所」
小さな光の子は、
その地球という青い星に
恋い焦がれていました。
あの星には何があるの？
あそこに行きたい。
遊びに行きたい。
友達に会いたい。
そう母親に祈願するようになりました。
母親は、地球に降り立つと
我が子の記憶は無くなる事を知っていたので
どうすれば我が子が無事に
還ってこれるかを考えました。
そして母親は、
光の道を敷くことにしたのです。
記憶を無くしてしまっても、
この道を辿れば必ず戻って来れる。
地球行きの入り口で、
「お母さんも一緒に行こうよ」
小さな光の子は、そう言いましたが
母親は首を振りました。
「私は行かないわ。
あなたが帰ってくるのを待っているから、
帰ってきたら旅の話をたくさん聞かせてちょうだい」
そして光の子は、
母親に背中を優しく押されて
地球行きの入り口に入りました。
そして辿り着いた先が
地球に住む一人の女性の子宮の中で、
膣を通って念願のこの世界に誕生した。
＊＊＊＊
宇宙から地球に行こうと決めた、
私たちの魂の物語。
なんとなく、こんな風にして
この世に生まれたんじゃないかなって思った。
私たちは宇宙から地球に
遊びに来ていて、
でも遊びすぎて
迷子にならないように
本来の家、本来帰る場所を
見失わないように、
どれだけ遊びに夢中になっていても
どれだけ元いた場所を忘れてしまっても、
必ず還れるように
宇宙への光の道は敷かれてる。
その光の道のことを私たちは
人生と呼んだり、
寿命と呼んだり、
運勢と呼んだりするのかもしれないね。
毎日進んでいるとも言えるし、
毎日宇宙へ還っているとも言える。
昨日よりも今日、
去年よりも今年の方が
運勢のステージは上がっている、
進んでいるし、
昨日よりも今日、
去年よりも今年の方が
宇宙に近づいてる。
私たちは宇宙(0・ゼロ)から生まれて、
1年2年3年と運気の流れに乗って進んで行く。
12年で1ステージの運気の中で、
私たちは体験したい事があって、
見たい景色がある。
１段目のステージを終えた
次の12年間のステージでは、
今とは全く別の場所で、
違う体験をして、
違う景色を見るんだよ。
1ステージ目の人、
2ステージ目の人、
今いるステージは皆違う。
つまり年齢ね。
歳を重ねるごとに宇宙に近付き、
私たちはたくさんの経験と共に
叡智を思い出す。
1ステージ目は、
まだ生まれたばかりで宇宙に近いじゃない？
だから子供たちって
純粋で素直でキラキラしてる。
そして私たちは
だんだん人間らしくなり
エゴや欲が芽生えてくる。
うまくいかなくて悩んだり、
悲しくなったり…
それらを体験したくて
どんな気持ちになるのか知りたくて、
その体験を越えた景色を
私たちは見たいんだよ。
「よくやったなぁ」
「よく登ったなぁ」
てっぺんから今まで通ってきた道を見下ろして、
そんな事を思いたいんだ。
私たち一人一人に与えられた光の道は、
後にも先にも宇宙と繋がってる。
その道から外れることはないし、
別の道に行けることもない。
私は私の道しか歩めない。
今日がどんな一日であろうとも、
過去がどんな自分であろうとも、
未来にどれだけ不安を抱こうとも、
私たちはいつでも帰宅途中。
安心安全が保障されている中で
思い切り楽しんできなさいと
送り出されたのです。
空を見上げてみて。
空には何もないと思っていれば
何も見えないけど、
一人一人に敷かれた光の道は
この空を越えた先まで繋がっていて
地球を抜けたその先に
送り出してくれた誰かがいて、
私たちの還りを待ってくれているのだとしたら。
きっといつも空の上から
優しく見守ってくれているような気がしない？
私たちは宇宙と繋がっているんだから、
呼べばきっと答えてくれるよ。
光の道は糸電話でもあると思って。
不安になった時、怖くなった時、
寂しくなった時は、電話しよう。
問い掛けてみよう。
空を見上げてみてもいいし、
目を閉じてもいい。
心の声で
問い掛けてみよう。
きっと優しく返事をしてくれる。
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