洗剤の特徴を生かせ! | お掃除とメンテナンスのプロ 矢部要のブログ

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「仕事でお掃除をする方の作業を楽にする事」が使命(ミッション)だと考えています。

 一般の『お掃除』から世界のプロが実践する『メンテナンス』の紹介をしています。

講習会をした際には、概ね感想を書いてもらう事が多いのです。その中に、結構あるのが、洗剤の特徴について、意外にご存じないという事です。プロ用の洗剤は、売れなければならないので、それぞれユニークな特徴付けをしています。その特徴故に、作業効率化が上がったり、作業効果が大きく出る様に設計されているのです。ただ汚れが落ちると言うだけ(これだけでも実際には結構重要なのですが)では、どの洗剤を使っても同じという事になるのですが、ユニークな洗剤はそれ以上の効果をもたらします。そこで、生産性向上が起こったり、差別化が図れるのです。従って、その洗剤の特徴を十分に掴み、それを生かす事がプロとしては非常に重要なのです。
そこで今回は弊社の洗剤の幾つかを挙げ、その特徴と生かし方を説明していきましょう。
初回は弊社のベストセラーで、日本のトイレメンテナンスの歴史を変えたと言われている「バイオボウル」について書いていきます。


 

バイオボウルはトイレ用の洗剤です。ボウルはBowlで、便器を指します。トイレメンテナンスで最も大変な仕事は便器の掃除ですが、便器は本来は汚れが付きにくく、付いてもすぐ取れるように設計されていますが、私達が相手をする業務用のトイレは使用頻度が非常に激しいので、付きやすくて、付いたら困る汚れが2つあります。尿石と水垢です。尿石はCa(カルシウム)ですし、水垢はCa(カルシウム)とSiO2(二酸化ケイ素)の混ざったものです。どちらもカルシウムが大きく関係していますが、カルシウムはアルカリ性ですので、酸が必要になるのです。業務用トイレには酸性洗剤の使用が不可欠なのです。
さて、便器内側には尿石と水垢が付くことから、酸性洗剤が必要な事は述べました。その上で使う際には安全なものの方が使いやすい事は事実です。酸には色々な種類がありますが、バイオボウルは天然柑橘系のクエン酸が主成分ですので、安全です。自然の物を使っていますので、環境負荷も少なくなっています。その上、バイオが入っているので、汚れ落ちが強いのです。バイオは酵素を出しますので、汚れの分解作用を持っているからです。
1.安全なのに強力
そして、バイオ洗剤の大きな特徴の一つは消臭効果です。悪臭の原因菌を良いバイオが追い出しますので、消臭効果が高いのです。臭いを起こし勝ちなトイレには最適な物になっています。
2.強い消臭効果
もう一つの大きな特徴はバイオ洗剤の特徴として、バイオが洗浄箇所に居続ける事です。バイオ洗剤を使い続ける事で、便器内の汚れを食べ続けてくれます。そうする事で、私達が休んでいる間にも、汚れを食べ続けるので、作業工程の一部をバイオが担ってくれるのです。この洗剤は駅やパーキングエリアでよく使われていますが、混雑する駅やパーキングのトイレでも1日1回の清掃で充分に綺麗になる所から、オフィスビルでは便器内の清掃が2日毎でよいのではないかと言う事が広まり「2日に一度のバイオボウル」と言う標語が出来たのです。このケースを上手く利用した現場や会社にとっては大幅な効率化になったのです。作業時間を大幅に削減したからです。

3. 作業時間の大幅短縮
しかし、便器は様々な形状があり、場所によっては何等かの工夫が必要になる事があります。バイオボウルは魔法の洗剤ではありませんので、
「しっかり(量を)つけて」「万遍なく擦り」「必ず水で流す」事が必要になります。細かな形状の目皿や配管を持った便器の場合は場合によっては、細かなブラシや、写真のような形状のもので、洗剤を送り込んでやる必要もあるでしょう。こうした事をしないで、何らかの問題(汚れの堆積等)が起こって、折角の効率化を諦めてしまうケースも良くあります。私の講習会では上手くいっている写真を見せ、「こうした状態にするイメージを大切にする」と強調していますが、先ずトップ(頂上=いい出来栄えの事)をしっかり達成する意欲が大切になるのです。上手くいかなかった場合の一番いい方法は出来る人に聞いてしまう事です。聞くは一時の恥で、効率化はそれを充分に上回る成果をもたらしてくれるでしょう。(以下の写真のような用具を使う例もあるのです)


 

弊社に問い合わせするのが一番です。様々なケースを承知していますので、お役に立つでしょう。
ともあれ、今回はバイオボウルですが、その洗剤の特徴を生かし切るようにすれば、従来にない、効率化や差別化が可能になるのです。