昨日病院清掃の講習会をしました。テーマは「感染防止洗剤の使い方」でした。
病院清掃の講習会は久しぶりでしたので、準備が結構大変でした。そもそも、このコロナ禍でしばらくリアルの講習会をやっていませんでしたし、病院清掃に関しては、個別に頼まれて実施するケースはあったのですが、お客様をこちらで集めてと言う一般講習は7~8年ぶりです。従来は他の講習会が無料だったのに対し、病院清掃だけは有料でやっていたこともあって、その為、準備が結構大変で、また煩雑だったのも遠のいていた理由です。今回は他の講習会と同じ無料ですので少し気が楽でした。そこで、講習の1週間前に、気が付いたように、資料を調べ始めたのですが、かなり前の資料でしたので、ビルメンテナンス協会に連絡し、現在の教科書の刷新具合を聞いたのですが、かなり変更があったとの事でした。様々な講習会のプレゼン資料などはチョコチョコ見せて頂いていたのですが、それではと協会迄出かけて行って、病院清掃受託責任者講習のテキストを始め関連資料を合わせて5冊買い入れて、読み直したのです。大いに変わったのでビックリしました。非常に良くなりましたね。
今までは病院清掃の特殊性、易感染者と日和見感染、ブラッドボーンパソゲンズ(血液媒介感染症)、手洗いの重要性、スタンダードプリコーション(標準対策)と言った、非常に基礎的な事柄から講習を始めなければならなかったのですが、これらが全て、しかも詳しく書かれているのです。しかし、感染や消毒に関しては、文句のつけようもないくらい包括的で、具体的なのですが、お掃除を科学的に追及する世界のメンテナンスと言う立場からすると、少し誤解を受け易かったり、正確に理解しにくい部分が有り、そこをどうするか、即ち私の立ち位置をどうするかが大きな問題で、3日位、教科書群を睨めっこをしながら考えました。善意で出来ている教科書ですので、変に反対はしたくありませんし、かといって学習の場合「刷り込み現象」と言って最初に覚えたことを後で訂正するのは大変なのです。読み込んでいるうちに、この教科書の立ち位置がぼんやり掴めてきましたので、それによって自分はどうすれば良いかも自ずから見えてきました。米国製の最も進んだ「EPA登録感染防止洗剤」が何故、エビデンスがあり、何故進んでいるのかを具体的にお伝えする事を主眼にしたのです。
講習には北海道や冨山からわざわざ来られた方もいましたので、大変恐縮しました。講習は概ね好評で、ホッとしながら、今朝を迎えたわけです。