自動希釈器を使いましょう「正しい希釈が重要」
正しい希釈が重要である事を前回強調しました。解決方法として、最も簡単で合理的な方法は自動希釈器を使用する事です。今、私が最も強調している事柄です。科学的清掃「メンテナンス」を実践するには洗剤の正しい使用が不可欠ですが、その為には洗剤の希釈が正しい事が必須です。しかし、洗剤の希釈を多くの方が現場任せになっていますが、現場の作業者にとって、希釈を正しく取るのはかなり面倒臭いのです。
計量カップを用意し、希釈後に詰め替えるボトルの用意も必要です。「この洗剤は何倍だっけ?・・・」と忙しい中思い出し、どの程度の量を希釈するかを判断し、余った洗剤の置き場所を考えます・・・・。そして、若しちょっと手が滑って、洗剤の希釈が正しくなくても「まあ、イイか」という事になりますが、それが問題となるかと言うと、直ぐには分からないのです。何回か使用している内に、「チョット濃かったか」等になるのですが、その時には既に、メンテナンススケジュールはメチャクチャになっているという事になるのです。
また、作業をする方によって濃度にバラつきが出てしまう事を防げません。
自動希釈器を使用すれば、こうした問題から全て解放されます。後は他の事に集中する事が可能になります。洗剤自体は正しいのですから。
昨年、米国のメンテナンス関係者と会う事があったのですが、彼らが真っ先に問題にしたのが、自動希釈器のメンテナンスについてでした。そこに問題があれば、大変な事になってしまう事を彼らは良く知っているのです。
そうした経緯から、事或る毎に自動希釈器の重要性を訴えているのですが、まだまだ日本では採用される事が殆どないのです。写真の左側はボトルに付けるだけの簡単なもので、設置の面倒がありません。真ん中上と右上は設置型ですが、この方が作業者にとっては格段に便利です。オーナーサイドとの了解も必要でしょうが、そうした労力を補って余りある成果を現場にもたらしますので、自動希釈器の使用をお薦めします。自動希釈器で希釈すれば、洗剤は非常に安いものという事が実感できるでしょう。効果は水拭きとは圧倒的に違うのです(何せ、効果が最大限の洗剤拭きをするのですから)。
自動希釈器がダメな場合は希釈ポンプを使用します。水4ℓに対して希釈ポンプを1回入れれば1:128になります。2回なら1:64、2回半で1:50です。希釈表を見て頂ければすぐに分かります。これは、米国では1ガロン(約4ℓ)に1オンス(約30C.C.)で1:128になるのでこうなっているのです。
ともあれ、繰り返しますが、「自動希釈器が重要」と心に刻んでください。