ハイブリッド万能洗剤②「トライベース」
前々回にハイブリッド万能洗剤「ピロキシー」について述べました。今日は三兄弟のうちの残り二人のうち「トライベース」です。
ピロキシーが5種類の環境対応界面活性剤と過酸化水素のハイブリッドである事は述べました。
「トライベース」は3つの穀物「コーン・ココナッツ・アブラヤシ」と上記5種類の界面活性剤とのハイブリッドで、次回述べる予定の「マイクロマッスル」はバイオとのハイブリッドです。
「ピロキシー」は非常に優れた洗剤ですが、酸に傾いています(弱酸)。その為、トイレや風呂場、流し台と言った水周りにも威力を発揮するのですが、酸であるために、耐酸性の無い建材には使用できません。大理石等の自然石にはテストが必要なのです。また、酸である事から、塩素系漂白剤と一緒には使用できません。こうした制約があるのです。従って、ピロキシーを使用する際には本社員が現場に行き、耐酸性の無い建材の有無を調べたり、塩素系漂白剤の使用(カビ取り等)には注意を促す必要があります。
しかし、そうした事が煩わしかったり、水周りについては既に洗剤が決まっていて、変更の必要がない等の場合はわざわざ酸を使わずに、使い慣れたアルカリサイドの方が便利です。こうしたニーズにピッタリで、様々な場所にノンリンスで使用出来、ワックス管理にはピッタリなのが「トライベース」です。原液時にpH8~9ですので、薄めて使う事から中性の領域での使用になります。1:32稀釈以上はノンリンスで、1:64が床、1:128はガラスクリーナーとしての使用はピロキシーと一緒です。ピロキシーと同様、環境基準で最も厳しい「グリーンシール」を取得しています。
この洗剤は特に土砂など、無機の汚れに対しては、ピロキシーよりも汚れ落ちが良いのです。従って、床管理には最適です。ワックスも傷めません。また、1:16で使用すれば、定期清掃(ワックス再塗布の事)にも使用できるのです。
写真をご覧ください。自動洗浄機の跡が残っていますが、乾くと跡が残りません。また、自動洗浄機を使用した場合白バッドで、ブラックヒールマーク(靴のゴムの跡)を落とす事が出来るのです(通常はpH10以上が必要)。自動洗浄機を使用する場合、どうしても上記ブラックヒールマーク除去の為に赤パッド(最小限の研磨剤配合)が必要とされてきたのですが、白パッドで良いとなると、床を磨きながら洗浄できることになるので、床メンテナンスが大幅に向上するのです。
最初の左の写真は自動洗浄機で洗っている所です。二番目の写真、洗剤の取り残しが一杯あります。
三番目の写真は乾いたところで洗剤跡が全くありません(これがトライベースの凄い所です)
最後の写真は週二回の自動洗浄機のみで6カ月過ごした床の写真です。ピカピカです。
洗剤の特性を上手くとらえる事でこうした事が可能になるのです。作業効率を上げ(定期清掃をジャンプ)、作業効果を上げる(美観向上)事が出来た例です。
トライベースを1本現場においておけば、床のみならず、様々な汚れに対応し、概ねノンリンス(一度拭き)で使用出来、いざとなったら定期清掃レベルの作業も可能になります。洗剤のチョイスが重要な好例です。