除去し難い微生物ノロウィルスとC-diff
前回書いた感染防止洗剤で殆どの箇所を清掃する事が可能ですが、残念ながら全てを済ますことは出来ません。
先ず、血液・体液が出た場合には少し強い洗剤が必要です。弊社で言えば、TB-サイドコートか、受発注になってしまいますが、HEPAサイドコートになります。血液・体液由来の感染症に適応しています。TB-サイドコートを使用した嘔吐の例では、先ず嘔吐を決められたもので除去します。ペーパータオル、決められた吸収剤等です。その際、マスクや手袋は必須ですし、ファイスシールドもすべきです。除去後、TB-サイドコートをスプレーし、汚れを取り去ります。その後、もう一度TB-サイドコートをスプレーし、30秒置きます(ノロウィルスの場合)。その後清水で拭き上げます。TB-サイドコートは強い洗剤ですので、清水による洗剤分の拭き取りが必要です。HEPAサイドコートは手術室などで血液が出た場合に対応できるノンリンスタイプの感染防止洗剤になります。
TB-サイドコートはRTU(薄めないで使うタイプ)ですので、手軽ですが、広い面積を対象にすると大変なので、その場合はHALT(ハルト)になります。これも受発注です。1:64稀釈ですので、安価です。これは汚れ落ちも良いので、リハビリテーション施設で良く利用されています。
C-diff(クリストリジウム・ディフィシル)は更に大変で、弊社で言うとディフェンス(これも受発注です)です。次亜塩素酸を配合しています。効果を高めるためにはあらかじめ、洗浄箇所を万能洗剤等で綺麗に拭き取り、リンスをしておきます。その後使用済ます。
また、最近ではこの為(C-diff)に開発された、機械を使用し、感染防止洗剤に銀の粒子を配合した薬剤を燻蒸する事で感染防止を達成する方法が開発されています。強力な方法で殆どの感染症をクリアします。ご希望があれば、この方法を実施し始めた会社を紹介します。
最後になりますが(感染防止洗剤において)全ての微生物をEPA登録する事は不可能です。その為、パンフレットに載っていない対象微生物の不活性化をどう考えるかが問題になります。最も早い方法はメーカーに聞いてしまう事です。「この感染症に対応していますか?」と聞けばよいのです。
そうでない場合は以下の様に考えるのが一般的です。
一般細菌<真菌(カビ)<ウィルス・結核<芽胞菌
の順に除去し難くなっています。これを頼りに、真菌やウィルス・結核に有効ならば一般細菌には有効なはず・・と考えていきます。
その他、浴室やトイレ、床等には専用洗剤を使用した方が良いのは言うまでもありません。
暫く、ブログをお休みします。再開は来月の予定です。